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2005/07/14
日本の近現代史調査会、戦前の日本外交のあり方について研修
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14日午後、国会内において民主党の「日本の近現代史調査会」第4回会合が開かれ、五百旗頭真神戸大学大学院教授から、「戦前・戦後の日本外交」というテーマの下で、前半の戦前の日本外交についての講演を受けた。

 細川事務局長の司会の下、冒頭に藤井裕久調査会会長(代表代行)が挨拶に立ち、日本の分割占領構想に初めて光をあてた研究者として五百旗頭教授を紹介しつつ、「この調査会は、靖国や教科書の問題などの現象面ではなく、そのベースにあるものを勉強する場だ」と調査会の意義を強調した。

 五百旗頭教授は、「問題は国づくりをどうするかであり、われわれはそれについてあまり意識していない」と切り出し、日本が帝国主義時代という「やくざな時代」を経て、平和な国家を作っていくまでの経過を振り返ることの重要性について語った。そして、日本が西洋諸国以外で初めて西洋文明を取り入れた近代国家の形成に成功した点を再評価すべきであるとし、その基礎には中国文明を取り入れた体験があったことを指摘した。

 更に、明治以後の日本における国家構想の流れについて、大久保利通に代表される近代国家確立構想を中心に、官僚制国家や通商国家さらには西郷隆盛などの日本の魂を重んじる国家観などに分類して解説し、日本の戦前の政治の流れの見取り図を示した。最後に、日露戦争までの日本がアジア諸国から期待されていた時代、その後の領土拡張時代、そしてアメリカの排日移民法をきっかけとする日米関係の変化などについて、幅広く掘り下げた解説が行われ、戦前の日本外交の問題点が明らかにされた。

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