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1999/03/09
日債銀問題・参院でも参考人招致/福山哲郎議員が追及
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参議院予算委員会は9日午後、日本債券信用銀行の経営実態を大蔵省が隠していたとされる疑惑解明のため、東郷重興・前日債銀頭取、山口公生・元大蔵省銀行局長、中川隆進・元同省大臣官房金融検査部長、名原剛・日本生命保険副社長の4名を参考人として招致し、質疑を行った。

 民主党・新緑風会からは福山哲郎議員が質問。この日の最大の焦点は、大蔵省が日本生命などとの間に「増資があれば債権は可能」などと取り交わした「確認書」の存在。

 当事者の名原参考人は、「2ヶ月間にわたる交渉の中で確認したことを5月30日に文書にした」と述べたものの、福山議員が「3月末には4700億円とされていた日債銀の第三分類額が、5月19日時点の連絡で7000億円とされたが」と尋ねると、名原氏は「(日債銀からの連絡は)銀行の役員のおっしゃることだからそうだろうと理解した」として、交渉途中の大蔵省に確認をとっていなかったなど不自然な説明に終始した。

 さらに、名原氏は株主代表訴訟があった場合の行政訴訟の可能性について「現段階で損害賠償につながるものであるかどうかは判断できない」と消極的な姿勢を示した。

 また「確認書」について山口氏は、「いろいろ問い合わせがあり、向こう(出資側)からぜひ確認したいという趣旨があって、その受け答えをメモ、応接録、あるいは確認書という形で出した」と説明し、大蔵省側ではなく出資者側の都合で作られた文書であることを強調。さらに、「当事者間で交わしたもの。私自身はどのような形式で交わされたかは知らない」と述べ、福山議員が「大蔵省として責任がとれる文書か」と迫ると、「大臣談話の趣旨に乗っ取った文書だ」「私的なものではないという意味ではそうだ」などと責任の所在をはぐらかす答弁に終始した。また東郷氏は、福山議員の質問に対し、大蔵省と金融機関が確認書を取り交わしていたことは「全く知らなかった」と述べた。

 さらに福山議員は、さらなる真相究明のために、確認書の一方の当事者である中井省元審議官と、問題になっている97年9月の示達の際の第三分類額の2つの数字(1兆1212億円と7000億円)について深く関わっている原口金融検査部長の証人喚問を委員長に求め、質問を終えた。

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