任期満了に伴う佐賀県・佐賀市長選挙は14日投票が行われ、民主党などが推薦する元農水省課長補佐の木下敏之氏(39)が自民、共産党推薦などの3新人候補を大きく押さえて圧勝した。
投票率は71.19%で過去最低だった前回の32.88%を大きく上回った。木下氏の勝利により県庁所在地では1番、全国でも3番目に若い市長が誕生した。
今回の圧勝の要因について、同候補をバックアップして共に選挙戦を戦った原口一博衆院議員(佐賀1区選出)は「まず、夜間医療の充実など子どもを持つ働く女性の問題を中心に訴えたこと。第2に、連合や社民党の応援も得て反自民の枠組みを確立、無党派層に加えて自民票の一部も吸収できたこと。第3に、ミニ集会開催や2万人握手作戦で双方向の選挙戦を繰り広げたこと。羽田幹事長、鳩山幹事長代理など多くの国会議員の来県・応援も大きい。木下さんとは個人的に旧知の親友でもあり、今回の圧勝に感無量だ」と語っている。
各候補の得票数は次の通り。
当 木下 敏之(39) 無・新(民主・社民推薦)47,502票
原口 義己(59) 無・新(自民推薦) 28,228票
佐野 辰夫(34) 無・新 8,135票
田中 秀子(55) 無・新(共産推薦) 4,114票
●自民王国での「大勝」に党役員も沸く
民主党の菅代表は16日の常任幹事会で、民主党の推薦候補が自民党に圧勝した佐賀市長選挙について、「佐賀は自民党が強く、民主党にとってむずかしいところ。その地で39歳の林さんが自民党に大差をつけて破った。自民党への批判と民主党への期待があわさっての結果だ」と会心の笑み。そのうえで「この成果を東京都知事選挙、3つの衆議院補選につなげたい。この戦いのすべてに勝利すれば小渕内閣を退陣に追い込むことができる。準備を整えてがんばろう」と述べた。
羽田幹事長も、民主党の前衆議院議員・北脇保之さんが立候補を予定している浜松市長選挙と、それに伴う静岡8区の衆議院補選(鈴木康友予定候補)にふれ「大変なスピードで追い上げている。なんとか静岡8区の民主党議席を確保し、市長選を勝ち抜くために力を合わせよう」と呼びかけた。
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