鳩山由紀夫幹事長は31日、党本部で両院議員総会後に会見した。
「ご承知のとおり、前原代表が代表の職を辞するという重い決断をされ、両院議員総会で承認をいただいたところだ」と前置きした上で、党が大変厳しい状況におかれているとの認識を示して、特にメール問題によって(4点セットの追及など与党を追い込む)いいチャンスであったにもかかわらず、そのチャンスをつぶしたどころか、国民の声が聞こえない、また、国会での議論が国民の皆さんにストンと落ちないような状況を民主党が作り出してしまったと分析。そのことに関して「早くけじめをつけろ」という世論の大きな声を、前原代表が真剣に深刻に受け止めた結果だと思うとの見方を示した。
その上で鳩山幹事長は、「代表をサポートする幹事長として、十分にサポートしきれなかったことを申し訳なく思う」と語るとともに、代表の決断を受け止め、一刻も早く国民の皆さんの信頼を回復できる民主党に立て直していくきっかけにしていきたいと表明した。
「ここで民主党が派閥やグループの次元での抗争を繰り返してしまうということだけは何としても避けなければならないと思う。国を思う気持ちは尊いものであるだけに、様々な思いがあると思うが、その様々な思いを乗り越えて、党の危機存亡のときにひとつになり、ある意味で絶好のチャンスを与えられたものだと前向きに受け止めて、そのチャンスを掴みきることが国民のみなさんの期待に応えうる唯一の道だとも思っている」と強調。
同時に、メール問題で党の執行部が総辞職するに至った経緯について、「国民のみなさまに対して申し訳なく思い、お詫び申し上げると同時に、これを機に党の再生を図っていく過程をぜひご覧になっていただき、今一度党に大きな期待感を寄せていただけるよう、心からお願い申し上げたい」と語った。
また、小泉首相が任期を全うするなか、民主党代表が任期途中で交代することをどう見るか問われたのに対しては、「野党が力をつけることによって、総理に大きな仕事をしていただく圧力をかけることは可能だと思っている」と述べた鳩山代表は、そうした方向に力を結集できなかったことは残念だとの認識を示した。「任期半ばで党の代表を辞めざるを状況になったことは無念に思う。幹事長としての責めの大きさを感じている」とも表明。今後は党としての一致結束した姿を見せ、任期半ばで交代するようなことがこれ以上起きないような状況をつくっていかなければならないとも指摘し、「危機存亡のときだからこそ、成し得るものであるし、成し得なければならない」とも述べた。
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