米の輸入関税化措置に伴う食糧法改正案の採決が１６日夜、衆院農水委員会で行われた。

　民主党から安住淳議員が反対討論に立ち、政府与党が関税化受け入れを一部の合意のみで強行したことを強く批判。「現時点での受け入れはあまりに拙速。新・農業基本法審議でのわが国農業の方向や制度のあり方などの議論を経た後、関税化の検討をするのが当然の道筋」と主張した。

　採決の結果、法案は自民党などの賛成多数で可決したが、小平忠正党農水部会長は同日、反対の理由４項目を列挙した声明を、中野政調会長と連名で発表。「米の関税化については検討の余地があると考えるが、さらに十分な時間を掛けて議論すべき」との民主党の立場を説明している。