トップ > ニュース
ニュース
ニュース
1999/05/13
参院ガイドライン特別委で参考人質疑
記事を印刷する

参議院の日米防衛協力指針特別委は13日、参考人質疑を行い、午前と午後に分けて、民主党推薦の浜谷英博・松阪大学政経学部教授など計6名から意見を聴取した。

 午前には柳田稔議員が「周辺事態に基づく対米協力は、国連協力(国連軍、多国籍軍、PKO)でなく、個別的自衛権でもない以上、海外から集団的自衛権の行使の一部とみなされないか」と質問。森本敏・中央大学大学院客員教授は「必ずしも二分できない。それ以外に広い意味での“同盟協力”の部類があると考える」と考えを述べた。

 また弁護士の金城睦氏は、柳田議員に答えて「良識の府・参議院では、ぜひ沖縄県民の声を聞いてほしい」とし、衆議院の審議では除外された、沖縄県での公聴会開催を強く要望した。

 午後には木俣佳丈議員が質問し、「政権交代のためには、与野党がある程度同じ方向性であること、つまり“国民的合意”が必要」と主張したのに対し、浜谷教授は「まさに野党の政権担当能力が試されている。現実的な立場から事前承認にこだわらず、活動の継続に対して、国会が十分なチェック機能を果たすことが重要だ」と指摘。

 また木俣議員が欧米各国における「議会承認」制度の存在を指摘したのに対し、西修・駒沢大学法学部教授は「ドイツでは緊急性に応じて3段階ある。アメリカの場合、緊急時には大統領権限で実施し60日以内に事後承認する制度だ」と違いを解説。

 さらに木俣議員は「後方地域の概念や国会の歯止めの位置づけなど、国民にもわかりにくい。明確な言葉で示すことは、防衛上多少マイナスでも、外交・通商上プラス。大きく見れば戦略上、得になる」と強調。それに対して西教授は「憲法学をやっている私でもわかりにくい」と同調、審議を通じて明らかにしてほしいと要望した。

記事を印刷する
▲このページのトップへ
Copyright(C)2024 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.