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1999/12/06
自自公の維持しか頭にない小渕首相/介護保険で横路副代表が国民の怒り代弁
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6日の衆院予算委で、菅政調会長に続いて質問に立った横路孝弘副代表は、来年4月からの介護保険料の徴収問題を取り上げて追及。「せっかく全国の市町村が長年地域で論議を積み上げ、これから実施という段階になって、選挙目当てとしか思えない決定が出たことで現場や国民は怒っている。総理はもう一度再検討するべきだ」と迫った。

 これに対し小渕総理は、「制度の円滑な実施と、激変を緩和するための措置」との従来の答弁を繰り返したため、横路副代表は「ただでさえ赤字国債の増額と税収の落ち込みで歳入欠陥が予測される上、市町村が保険料の徴収を前提に順調に準備を進めてきたのに政府は何を考えているのか。自自公3党の利害しか頭になく、国民不在だ。これからの福祉は市民参加が不可欠なのに、これでは将来の高齢化社会に政府としてどう対処しようとしているのかわからない」と、総理の姿勢を強く批判した。

 すると島村予算委員長は、「総理も人間だから、はじめからおわりまで総理にきくのは無理がある」などと述べ、再三総理の答弁を求めた横路副代表を無視して一方的に丹羽厚相を指名。横路副代表が憮然とする中、厚相は「大切なのは来年4月から円満に実施すること」などと繰り返した。横路副代表は、「日本の政治の今一番大きな課題じゃないか。総理が何も答えられないのでは情けなくなる」と非難した。

 さらに横路副代表が、厚生省が介護保険料を徴収した市町村には臨時特別交付金を減額するという姿勢を示していることを取り上げ、「地方自治を否定するもの。介護保険に精力的に取り組んできた市町村ほど努力が報いられない結果になる。各自治体の選択権を尊重すべきで、自治体の対応によって差別をするべきではない」とただした。これについても丹羽厚相は、「市町村ごとの取り扱いがバラバラだと困る」と自治体の独自性を無視したような答弁に終始。

 最後に横路副代表が「補正予算は大半が従来の農水関係の土木事業の継続で、新規のものはほとんどない。福祉では特に高齢低所得者の対応が問題となっているが、こうした介護基盤の充実にこそ優先して予算を付けるべきだ」と要求したが、小渕首相は何の根拠も示さないまま「与えられた予算の中で今後その充実に努力したい」とのみ発言するのに留まった。

 7日の衆院予算委では、午前9時から原口一博、生方幸夫、古賀一成の3議員が質問に立つ。

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