トップ > ニュース
ニュース
ニュース
1999/12/08
<参議院予算委>定数削減は首相の解散権制約するか/角田義一参議院議員
記事を印刷する

参議院予算委員会に舞台を移した平成11年度第2次補正予算の審議が8日から始まった。テレビ中継も入った総括質疑の質問者として、民主党・新緑風会から角田義一参議院幹事長と今井澄雇用社会保障担当ネクスト大臣の2人が立った。

 角田議員は最初に衆議院の定数削減問題を取り上げ、「自自公三党は臨時国会冒頭で処理するとの方針で合意していたが、日程上困難なのは明白。もし削減できなければ、解散はできないのか。首相の解散権は制約されるのか」と小渕首相の見解をただした。

 これに対し小渕首相は「解散はその時その時の政治状況の中でありうること」としか述べなかったため、角田議員はさらに「定数削減が行われずに解散した場合、自由、公明は連立解消するのか」と追及。しかし自由党の二階運輸相は「定数削減だけが3党連立のすべてではない」、公明党の続総務庁長官は「総理の解散権が行使された段階で判断する」とまちまちな回答しかできなかった。

 このため角田議員は、「そもそも自自公連立の基本理念はあるのか。三党の合意文書には政策が並べてあるだけだ。これでは国民の信任は得られない」と批判。答弁に立った小渕首相は「3党が政策を共有し、安定した政権のもとでそれを実行したい」としか述べず、続長官に至っては「昨年の参議院選挙で自民党だけでは政権を維持できなくなった」などと答弁し、はからずも連立政権が数合わせの産物でしかないことを認める結果となった。

 続いて角田議員は、小渕首相の政治資金団体の報告に虚偽があるとして、市民団体が東京地検に告発した問題を取り上げ、「個人に対する寄付金枠の150万円を超える金額が献金されている」と迫った。総理は「専門家に相談したら問題はないとのことだった」と逃れたが、角田議員が「再度調査して、報告すべきだ」との要求については、「もう一度関係者に問いただす」とだけ返答した。

 さらに角田議員は、神奈川県警の組織ぐるみの罪証隠滅工作について触れ、「犯行にかかわった9人とも逮捕されないのは、普通の捜査では考えられないことだ」と声を張り上げた。これについて保利国家公安委員長は「捜査が甘いという批判があるのは承知している」と認めたが、関口警察庁長官は「具体的捜査は各都道府県警の判断でやっているので、自分の判断でどうしろとはいえない」などと警察のトップとしてあるまじき発言に終始。このため角田議員は、「あなたは最初に厳正な捜査を指導すると述べたばかりではないか。これでは国民の信頼回復は無理だ」として、警察の自浄能力のなさを厳しく批判した。

記事を印刷する
▲このページのトップへ
Copyright(C)2024 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.