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1998/09/02
野党3会派 金融再生法案共同提出へ最後の詰め/「ゼネコン徳政令」反対などでも共同歩調
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 民主党、平和・改革、自由党の野党3会派は政府の「金融安定化緊急措置法案」に対する対案となる「金融機能再生緊急措置法案」「金融再生委員会設置法案」「預金保険法改正案」の3法案を3日に衆議院に提出すべく、最後の法案化作業に入っている。

 一方、政府・与党提出の「不動産関連権利調整法案」(いわゆる「ゼネコン徳政令」)など他の金融関連5法に対する対応についても野党3会派で一致し、1日から修正案の作成に着手した。

 政府提案の「不動産関連権利調整法案」は、総理府に「不動産関連権利等調整委員会」を設置し、債権放棄の調停、仲裁を行うというもので、債権放棄による損失分について税を免除することを前提としている。野党3会派はこれに反対することで一致。反対の理由としては(1)本法案で行う権利調整は本来、司法が担うべき役割であり、裁判所の民事調停制度の充実をもって対応すべき(2)本法案は政府の影響下で金融機関やゼネコンなどの債権債務を無税償却させるもので、実質的に公的資金で救済することになる――の2点を挙げている。

 自民党の議員立法である「債権回収業に関する特別措置法案(サービサー法案)」に対しては、野党3会派で抜本修正案を提出することで合意した。与党案は民間の「債権回収会社」の設立を認め、この会社が債権者の委託・譲渡を受けて債務者に取り立てを行うという内容。

 野党3会派は、日本版ビックバンを視野に入れたサービサーの必要性は認めながらも、与党案のようにサラ金・ノンバンクの債権取り立ても認めてしまえば暴力団が参入する危険性が高くなることから、「債権回収会社」の業務範囲の限定や規制・罰則の強化など、抜本修正案を提出することとした。

 競売制度の改善などを目的とする「競売円滑化法」「根抵当権円滑化法」「現況調査評価法」の3法案についても若干の修正を求める方針だ。

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