トップ > ニュース
ニュース
ニュース
1998/09/03
衆参両院 北朝鮮ミサイル抗議決議
記事を印刷する

 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が8月31日、弾道ミサイルを発射した行為について、衆参両院は3日の本会議で抗議決議を全会一致で採択した。
 民主党からは午前の参院本会議で広中和歌子議員が、午後の衆院本会議で前原誠司議員が政府の報告に対して質問に立った。

●広中和歌子議員 情報・防衛体制の不備批判
 広中議員は「民主党・新緑風会を代表して、北朝鮮の暴挙に強い怒りを込めて質問する」と切り出し、政府に対しては情報収集体制、自衛隊の防衛体制を批判。「海上自衛隊は一隻1200億円もするイージス艦を4隻も保有している。これが適切に配置されていればレーダーで北朝鮮のミサイルを補足できたはず」と、航空自衛隊の早期警戒機E2Cの運用などとともに追及した。
 額賀防衛庁長官は「弾道ミサイル落下の確認は、米軍の情報、イージス艦やE2Cの派遣によって得られた情報を総合的に判断し、推測した。着弾したミサイルは今のところ見つかっていない」と答えた。

●前原誠司議員 ミサイル国際管理へ踏み出せ
 前原誠司議員は北朝鮮のミサイル発射について「わが国の安全と国民の生命を脅かし、日本国民を愚弄する許し難い行為」としたうえで、政府の危機管理体制について、「昼12時過ぎのミサイル発射は、その後すぐに米軍から政府に知らされたが、最高指揮官としての総理、防衛庁長官はどう動いたのか。着弾後も北朝鮮がどのような行動に出るか、警戒体制を敷いたか」と尋ねた。これについて小渕総理から具体的な答弁はなく、額賀防衛庁長官は「夜7時半頃、三陸沖に着弾したとの報告を受け、8時頃首相に報告したことを確認し、その後は宿舎で逐次情報を得ていた」と答え、前原議員は「あまりにも緊張感と自覚がなさ過ぎる」を指摘した。
 また、前原議員は「世界はミサイル拡散という新たな恐怖にさらされている」として、「ミサイルの国際管理に向けて、米ロなど長射程のミサイルを既に持つ国にも段階的な削減を説得し、新たに持とうとしている国にも自制をを求める枠組みを作るべき」と主張し、日本のイニシアチブを求めた。

記事を印刷する
▲このページのトップへ
Copyright(C)2024 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.