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1998/09/16
菅代表、記者会見で「総理の決断」求める
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 菅直人代表は16日、党本部で定例記者会見を行い、金融再生法案などに関する与野党協議の決着が遅れていることについて「小渕総理が顔を見せて、自分の声で国民に向かって決断を示してほしい」と述べ、総理の政治決断を促した。

 菅代表は「決着を遅らせているのは、特にこの数日間、決断すべき時期に至っているのに総理が決断しないためだ」として、(1)金融安定化法によって優良行に対する注入が認められる13兆円の公的資金枠を使い、長銀を救済するということはしない(2)野党案に沿って一時国有化による破綻処理を行う(3)3条委員会(国家行政組織法第3条に基づく独立性の高い委員会)を作り、財政・金融分離を行う――の3点を総理が決断すべきだと主張した。

 さらに、マスコミでは以上の3点に沿った方向が政府・自民党の考えとして報道されているにもかかわらず、実際の実務者協議では与党からそのような内容の修正案が示されていないことを指摘。

 また、「一部報道では(長銀処理について)新法によって対応すると言われているが、新法とは誰が中心になって取りまとめるのか。大蔵省金融企画局が中心になって法案を作るということは、魚に包丁を握らせてさばけと言うようなもの」と述べ、官僚主導の立法ではこれまでの護送船団方式、大蔵省権限などにメスは入れられないと指摘。「野党案を軸とした修正が最も時間もかからないし、大蔵省の影響を遮断できる」と、野党案の採用を主張した。

 菅代表は最後に「政府・自民党はメンツにこだわるべきではない。今の危機的状況に迅速に対処することが重要であり、(前述の)3つの骨格を採用すると言うなら、そのこと自体の政治責任を問うつもりはない」と重ねて総理の決断を促した。

 また、記者の質問に答え、「わが党が法案処理を遅らせることによって小渕内閣を退陣に追い込む手段に使おうということはまったくない」と述べ、金融再生法案を政局に利用する考えはないことを強調した。

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