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1998/10/01
衆院予算委で防衛庁背任事件など追及
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 衆議院予算委員会が1日午後行われ、民主党からは鳩山由紀夫幹事長代理ら3議員が質問に立った。


●鳩山由紀夫議員
「ミサイル事件当日に隠ぺい工作」国益よりも省益、私益の体質批判

 鳩山由紀夫議員は、新聞紙上で報じられた大手18行の自己査定による自己資本比率(9月末の速報値)が、いずれも国際決済銀行(BIS)基準8%を上回っていることに触れ、「この数字を信じるなら、早期健全化スキームの過少資本対策(公的資金投入)は必要ないのでは」として、厳密な査定基準に基づく検査が早期健全化措置の前提だと主張した。

 また防衛庁の背任事件の隠蔽工作疑惑について、「調達実施副本部長が8月31日の夜に段ボール箱で資料を持ち出している。この日は北朝鮮のミサイル事件で国内が騒然としていたときで、防衛庁詰めの記者達が目撃した。国益よりも省益、省益よりも私益を優先するこのような行為こそ、まさにモラルハザード」と厳しく批判。「組織的な隠蔽が事実なら、ご自身の進退を明らかにすることが長官の最低限のつとめでは」と迫ったが、額賀長官は「事実関係を明らかにしたい」と述べるにとどまった。


●海江田万里議員
防衛庁の嘘見抜けなかった会計検査院OBが防衛庁関連企業に天下り

 つづいて質問に立った海江田万里議員は、小渕首相の実兄と、秘書の古川氏が今秋上場予定のNTTドコモの個人大口株主になっている件を取り上げ、「秘書の古川氏が株式を取得した昭和63年6月はNTT株上場の翌年で、たいへん株価が高かった頃であり、小渕首相が官房長官在任中だった」として、株式譲渡に関する疑惑を追及した。

 また、防衛庁の証拠隠滅事件について「公務員の証拠隠滅容疑は前代未聞だ。内部調査の結果はいつわかるのか」とただした。額賀長官は「聞き取り内容のくいちがいの検証、裏付け調査の必要から時間がかかっている。努力目標として今国会中には報告を出したい」と述べた。

 さらに、会計検査院が防衛庁調達実施本部の虚偽説明を鵜呑みにしていたことについて、検査院の対応をただした。疋田会計検査院長が「職員に対して処分を行うことは考えていない」と述べたので、海江田議員は「防衛庁に関係する企業に検査院OBが天下りしていることもかまわないのか」とさらに追及。疋田院長は「検査経験を生かした活躍場所を求められれば、疑惑を生じないよう心しながら適任者を推薦したい」と問題意識の感じられない答弁を繰り返し、海江田議員は「プロとして節穴だった経験が何の役に立つのか」と強い口調で批判した。


●前田武志議員 文化財修復など主張

 最後に質問に立った前田武志議員は、台風7号の強風で被害を受けた奈良・室生寺などの文化財の修復を急ぐこと、山林に激甚災害指定をすることなどを政府に求めた。

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