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1999/11/10
都道府県に原子力防災センターを常設/党の原子力防災対策まとめる
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民主党は10日、ネクストキャビネットの閣議を開き、原子力防災法プロジェクトチーム(座長=平野博文衆議院議員、事務局長=内藤正光参議院議員)がまとめた「原子力防災対策」と「原子力安全規制対策」を了承した。松沢成文・文教科学技術担当大臣が国会内で記者発表した。

 同プロジェクトでは、事故翌日の10月1日に現地をいち早く視察した鳩山代表が表明した「原子力防災法の制定」の意向を受け、急ピッチで検討作業を続けてきた。その結果、今回の事故を重く受け止め、「事故は起こりうる」という発想に立った防災、安全対策をまとめた。

 民主党の「原子力防災対策」は、(1)事故発生時の初動体制の充実と現場での事故対応の重要性を踏まえ、事故対策本部は都道府県知事を本部長とし、機能強化を図る。また国の責務を明確にする。(2)都道府県に原子力防災センターを設置し、平時から防災専門官が常駐する。(3)都道府県知事は原子力防災連絡協議会を設置し、平時から活動し、関連組織との防災上の連携を強化する。(4)平時、有事における情報伝達体制の確立を図る――の4項目が柱。

 さらに、放射線等のモニタリング体制の整備と情報公開を事業者に義務づけている。

 また、勧告はできても執行権限がなく、安全規制面での権限が十分ではない現在の「原子力安全委員会」のあり方を見直して、安全規制部門を原子力政策の推進行政部門から分離し、公正取引委員会のような国家行政組織法第3条に基づく行政組織とする。

 その上で、安全規制に対するすべての責任と県現を持ち、安全規制面での強制的検査の権限も持たせるものとしている。

 政府案が来週16日の衆議院本会議に上程されることが固まったことから、民主党ではその内容を見た上で、対案を提出するか、修正を政府に要求するか検討することにしている。

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