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1998/10/06
旧国鉄債務/JR負担半減の修正案が衆院で可決
佐藤敬夫議員 民間への負担強制は憲法違反
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 衆議院本会議は6日、旧国鉄と国有林野の債務処理法案について、JR負担を半減する政府修正案を自民、自由、社民の賛成多数で可決、参議院に送付した。民主党と平和・改革が提出したJR負担を削除する修正案は前日の委員会で否決された。

 本会議で反対討論に立った佐藤敬夫議員は「12年前の『国鉄改革関連法』が成立時点で37.1兆円の長期債務については、JR14.5兆円、残り22.7兆円は清算事業団負担とし、最終的には国が責任を持つとした」「清算事業団の債務累増は政府の問題先送り体質が招いた結果」と指摘した。

 しかも、今回の法案でJRに追加負担を強いる年金移換金については「昨年の鉄道共済から厚生年金への統合の際、不足分9400億円のうち清算事業団は7700億円、JRは1700億円と決定された」として、「わずか2年足らずの間に覆し、民間会社に負担を強制することは、憲法29条『財産権の保障』違反であり、議会制民主主義を破壊しかねない暴挙」と批判した。また、負担強制が市場経済に与える悪影響にも懸念を表明した。

 清算事業団の長期債務と国有林野の債務処理のために、郵便貯金特別会計から毎年2000億円、たばこ特別税から毎年2245億円を一般財源に繰り入れるとの政府案に対しても、佐藤議員は「長期債務とまったく関係のないところから財源を持ってくるのは納得できない」と主張した。

 国有林野については「政府が国営企業方式にこだわり、高金利の財投資金を投入し続けたことが3.8兆円の累積債務につながった」と指摘。「企業用財産」ではなく、国土環境保全などの観点から「公共用財産」に位置づけを変更すべきと主張した。

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