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1998/10/15
野党5会派が結束 参院で防衛庁長官問責決議案提出
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●背任・証拠隠しの責任問う

 参議院の民主党・新緑風会(以下、民緑)、公明、自由の野党3会派は15日夜、共同で額賀福志郎防衛庁長官の問責決議案を提出した。社民党、共産党も賛成し、会期末16日の参議院本会議で可決される見込み。

 防衛庁の背任事件・証拠隠滅工作に関する内部調査の中間報告が14日発表されたことを受け、15日、参議院外交防衛委員会、衆議院決算行政監視委員会で民主党はじめ野党議員が厳しく追及したが、これらの審議を通じても額賀長官に真相究明や責任の明確化が期待できないことが明らかになったため、与野党が逆転している参議院で全野党が結束した。

 民緑、公明、自由、社会、共産、5会派は15日午後6時から国会内で幹事長・国対委員長会談を行い、意思確認。午後7時、決議案を提出した。

 提出後、共同提出者の3会派参議院議員会長、幹事長らが揃って記者会見した。

 民緑の本岡昭次議員会長は「今回の不祥事について予算委、外交防衛委などで事実解明、責任追及をしようとしてきたが、中間報告は単なる時間稼ぎ、長官も逃げの答弁に終始した」と問責決議案提出の理由を述べ、「明日の本会議では国民の意思を代弁し、問責決議をさせていただきたい」と語った。

 自由党の扇千景参院議員会長は「一長官の問責だけで良いのかという声もあるが、長官の責任を問うことは当然であり、決議が通れば3軍の長である総理にも(責任は)及ぶと思う。参院選後の参院の姿として、野党が結束すれば結果を出せるという証しになる」と語った。

 公明の木庭健太郎国対委員長は「長官が証拠隠滅に加担しているとすれば即刻辞任すべきだし、知らなかったとしても監督責任は十二分にある」と指摘。「参議院で問責決議が通ったことは一度もない。与野党逆転で通る状況にあるときに提出する重みをかみしめている」と述べた。

 民緑の角田義一幹事長は「通常であれば(問責決議案提出によって)すべての委員会審議が止まるが、会期末なので金融特などの審議は整斉と行う」と表明した。
 記者から「決議案可決後も辞めない場合は次の国会から審議に応じないのか」との質問が出され、本岡会長は「次の国会ではなく、22日の決算委員会閉会中審査から額賀長官の出席は容認できない。長官が居座ったり、小渕総理がけじめをつけないなら、休会中にも重大な事態に至るだろう」と指摘した。

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