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1999/11/11
羽田幹事長、江田参議院議員、東ティモール訪問終え帰国
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インドネシアと東ティモールを訪問していた民主党の羽田孜幹事長と江田五月参議院議員が11日、帰国した。

 羽田幹事長はまず、7日にインドネシアの首都ジャカルタで日本人留学生9人と懇談し、翌8日にはメガワティ副大統領と会談した。「隣国間のトラブルは世界中にある。東ティモール問題を解決できれば、世界の信頼はインドネシアに大きく集まる」と激励した羽田幹事長に対し、メガワティ副大統領は「22%の併合派も忘れてはならない。この人達も共に生きられるようにしていきたい。(独立運動の指導者)シャナナ・グスマン氏とも会う努力をしたい」と問題の解決への決意を示した。

 翌9日、両議員はジャカルタを発ち、空路西ティモールのクパンへ。さらにUNCHRの難民輸送機に同乗して、東ティモールの中心都市ディリに入った。ディリでは、UNHCRの現地本部や、市内の難民トランジットセンター(避難民が居住地に向かうための中継基地。輸送車両が不足しており、3週間足止めされている住民もいた)、フランス軍の運営する仮設病院、サレジオ教会を視察した。市内の主な建物や家屋はことごとく焼かれたり破壊されており、「洗面台や便器がすべて同じように壊されて、計画的な破壊との印象を受け、あきれ果てた」と羽田幹事長は語っている。その夜、両議員はインスタントラーメンを食べ、修道院にある孤児院に宿泊した。

 翌朝、両議員は市内で行われた演説集会に参加し、グスマン氏と会談した。グスマン氏は、住宅が極度に不足していることや、米以外の食糧、農作業の道具、技術、種子が必要だと述べ、日本からの一層の支援を要請した。 両議員はさらに、飛行機のたつ直前のわずかな時間に東ティモールの精神的なリーダーであるベロ司教とも会談。司教は、日本の政党が2度も東ティモールを訪れたことに深い感謝を表した。

 両議員は、UNCHR機で西ティモールのクパンに戻り、州知事らと会談。続いて、難民キャンプ地を視察した。限られた時間の中、難民の家族にも会い、東ティモールの現在の状況がキャンプ内には全く伝わっていないことや、UNCHRが難民の意思確認をできていない状況などを確認した。

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 両議員は帰国後、12日午前、外務省に河野外相を訪ね、政府の東ティモールへの対応について、「徹底した破壊が行われたが、治安は安定している」として(1)東ティモールを危険度5(邦人の退避勧告)としている外務省の指定を引き下げ、ボランティアが渡航しやすいようにする(2)自衛隊機による救援物資の空輸は、中継輸送手段が不足しているため、直接東ティモールのディリまで乗り入れる――ことを要請した。この後、国会内で記者会見した羽田幹事長は、「アジアで今世紀最後に独立する国だ。80万人のゼロからの出発に日本国民はもっと関心を持ち、支援すべきだ」と訴えた。

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