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1999/11/17
選挙制度協議会で与党側が暴挙〜協議打ち切りを一方的に宣言
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選挙制度等に関する与野党協議会の実務者会議が17日午後、国会内で開かれ、自自公3党側は衆院比例代表定数を20削減する公職選挙法改正案を今国会に提出すると通告し、一方的に協議の打ち切りを宣言。民主党、共産党、社民党はこれに強く反対したが、与党側は退席した。

 会議後、民主党の羽田孜幹事長、共産党の志位和夫書記局長、社民党の渕上貞雄幹事長が共同で記者会見し、羽田幹事長は「多数決ではやらないという約束事が踏みにじられた。こんなバカな話はない」と強く批判。「ただちに幹事長、書記局長からなる本協議会を開催する」ことを3野党の幹事長・書記局長の連名で、自民党の森喜朗幹事長に申し入れた。

 協議会では野党側が、与党が提出した衆院比例定数の20削減について、「どのような理念、哲学があるのか」と説明を求めた。しかし、単に陪席していたはずの森幹事長は、与党3党合意の文書を読み上げただけで説明を拒否。12日に野党三党が与党各党へ渡していた質問書への回答も一切なかった。この後、自民党の与謝野馨座長が「話し合いは平行線だ。あとは委員会で決着をつけてほしい」と一方的に打ち切った。

 会見で羽田幹事長は、「削減数が50から20に変わったことへの与党側の説明は全くあいまい。筋が通らない。小選挙区比例代表並立制を貫くかどうか、選挙制度の将来像もばらばらだ」と批判するとともに、「こんな無茶なやり方は過去にはない」と憮然とした表情で語った。共産党の志位書記局長も「削減論議には理念も哲学もない。また実務者会議に本協議会を無視して勝手に国会に出す権利はない。野党が反対しても与党だけで都合のいい選挙制度に改変することが許されれば、永久独裁政権になる」と批判。社民党の渕上幹事長も「選ばれる側だけで選挙制度を決めていいのか」と述べた。

 これに関連して、民主党の川端達夫国対委員長は18日午前の記者会見で、衆院の政治倫理・公選法改正特別委員会では比例定数20削減の修正案の審議には応じず、政治家個人への企業・団体献金禁止措置を講じるための政治資金規正法改正案の審議を最優先に求める考えを示した。

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