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1999/11/17
【年金制度改正法案が衆院で審議入り】山本孝史議員が代表質問
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●21世紀の社会には医・職・住の充実を

 衆議院本会議で16日、前の国会から継続審議となっていた年金制度改正関連法案の趣旨説明と各会派の代表質問が行われ、民主党から山本孝史議員が質問に立った。

 年金改正法案は、年金制度を将来支える現役世代の保険料負担を軽減するため、(1)厚生年金の「報酬比例部分」の支給開始年齢を2013〜2025年度にかけて段階的に65歳に引き上げる(2)2000年度から報酬比例部分の支給水準を5%引き下げる――などの抑制策を盛り込んでいる。

 山本議員は、まず介護保険制度の見直し問題に言及。特に、丹羽厚相に対しては「厚生行政に精通され、確固たる理念を持つ厚相が今回の見直し案を認められたことに大変ショックを受けた」「小泉(純一郎)元厚相なら大臣の椅子をかけても反対されたはず」と迫った。これに対し、丹羽厚相は「混乱なく新しい制度に移行させるための措置」「制度の理念、枠組みを揺るがすものではない」などと苦しげに答弁した。

 年金制度に質問を移した山本議員は、今回の改正に含まれる「国民年金保険料の半額免除制度」について、「一見もっともらしく聞こえるが、もとはといえば一律の定額制である国民年金保険料が高すぎる」と指摘、基礎年金の財源を全額税でまかなう新たな「国民基本年金」制度の創設を求めた。

 また、年金額のスライド方式の変更について、山本議員が「今後とも給付乗率がさらに引き下げられないと断言できるか」と迫ったが、丹羽厚相は「現役世代の手取り年収のおおむね6割という水準を極力維持できるよう努めていきたい」など通りいっぺんの答弁に終始。

 年金福祉事業団の解散に伴う、大規模年金保養基地「グリーンピア」の地元自治体への譲渡が難航していることについても山本議員は追及したが、「譲渡を促進するため一定の条件のもとで減額措置などを講じたい」など、新味に乏しい内容だった。

 山本議員は、21世紀の日本社会には「医・職・住の充実」、すなわち安心できる医療提供体制の「医」と、選択と自己実現が保障された、NPOなども含めた「職」、ケア付きの住まいとしての「住」の、それぞれの充実を図るべきと述べて、質問を終えた。

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