鳩山新体制での党運営の柱となる「ネクスト・キャビネット」(次の内閣)が8日、初会合を開き、国会論戦に向け自自公連立政権と対決する姿勢を鮮明にした。閣僚の平均年齢は51.1歳で、64歳の小渕内閣に対し、13歳も若い。鳩山代表は7日の記者会見で「若さだけでなく、切り込み隊として分野を越えてしっかりと喝を政府与党に入れてほしい」と期待を表明した。
ネクスト・キャビネット(以下NC)は、鳩山代表を「首相」とし、官房長官格の政調会長、無任所大臣格の国対委員長のほか、省庁担当大臣格の12名の各担当ネクスト大臣で構成され、各大臣は各省庁に対応した「部会」を統轄する。民主党の政策全般を迅速に処理し、法令審査と「閣議合意」の双方を兼ねる意思決定を行う。
政務役員会はいわば「政府・与党連絡会」に相当し、民主党が取り扱う政策案件や議事案件について党の態度を協議し、意思決定するための機関。NCで決定された政策案件は、政務役員会の協議と結論で党の最終合意となる。党の基本路線や戦略判断を要する重要な案件は、政務役員会で意思決定される。
また、「閣議」としてのNC会議の下に、「NC協議会」を設置する。この協議会は政調会長、同代理、各ネクスト大臣と、政調役員・政策スタッフなどが出席し、政策案件の具体的な協議や、法案への賛否を協議する。
これまであった「政調審議会」は廃止され、政策決定はNCに一元化される。またプロジェクトチームや小委員会は、各担当ネクスト大臣の元に再編成され、名称はプロジェクトチームに統一される。
なお、1日に発表されたネクスト大臣にあたる役職名の「委員長」は、国会の常任委員長などと混同されるため、「ネクストキャビネット大臣・○○担当」(略称:○○ネクスト大臣)の呼称が使われることになった。
この日の初会合で、「官房長官」役の菅直人政調会長は12人のネクスト大臣を前に、「民主党がどこまで自自公政権に対抗できるかで、新しい民主主義の幕が開くか、役人中心の国会に逆行するかが問われる。未来に対して責任を持てる政策を主張していきたい」とげきを飛ばした。
この後、各大臣は国会内で記者会見し、一人ひとり所信を発表した。
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