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1999/10/27
商工ローン問題/衆院大蔵委で上田清司・海江田万里衆議院議員が追及
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高利融資や脅迫まがいの取り立てが社会問題となっている「商工ローン」が27日の衆議院大蔵委員会で取り上げられた。国会閉会中に大蔵委員会が開かれるのは1991年以来8年ぶりで、商工ローンをめぐるトラブルに対応するため異例の開催となった。

 民主党では今年6月9日に、出資法・利息制限法・貸金業規制法の改正案を議員立法で提出し、いち早くこの問題に警鐘を鳴らすとともに、8月24日には上田清司大蔵部会長(当時)名で金融監督庁に、業界大手の「日栄」「商工ファンド」の2社に対しての立入検査の実施、経営実態の把握などを行うよう申し入れている。

 この日の審議では上田清司、海江田万里両衆議院議員が質問に立ち、(1)出資法で定めている上限金利約40%の引き下げ(2)保証人に無断で債務者に追加融資できる「根保証契約」の見直し――の2点を主張し、政府側の対応を追及した。

 上田議員は質疑の中で、「被害届や内部告発も多数寄せられているはずだ。なぜ警察と協力して捜査しないのか」と強い口調で迫り、資料請求にさえ応じない金融監督庁の手ぬるい姿勢を批判した。これに対し、越智金融再生委員長らは「金融当局による貸金業者への検査権限が限定されており、実態把握に手間取っている」などと述べ、対応の遅れや制度面の不備を事実上認めた。

 また次に質問に立った海江田議員は、全国貸金業協会が25日にまとめた「追加融資の度に保証人に通知する」との自主規制基準の実効性に「単なる努力規定だ」と疑問を呈したが、越智委員長は「自主規制の実行状況を見守りたい」と述べるにとどまった。

 さらに海江田議員が、「貸金業の過剰融資問題には抜本的な改革が必要だ」と迫ったのに対し、越智委員長は「金融庁発足前で体勢ができていないが、ここ1年のうちに何らかの方向を出さなければいけないと思っている」と述べ、監督行政の指針となるガイドラインなどで融資額の上限などの規制を検討していく方針を明らかにした。

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