●元・前・現厚生大臣が、来年4月施行を確認
介護保険実施についての政治家の「先送り発言」が活発化する中、民主党の菅直人代表は2日、自民党の小泉純一郎前厚相とともに厚生省に宮下厚相を訪ね、「従来の方針通り、4月から施行するよう」申し入れた。これを受け、宮下厚相は「2人の大臣経験者に来ていただき、とても心強い。私も予定通りに実施しなくてはならないと考えている」と力強く答えた。
介護保険制度は菅代表が厚相在任中に法案をまとめ、小泉前厚相のときに成立した制度。しかし最近、政府・自民党からしきりに先送り論が出ていることから、「同じ苦労をした仲間として」菅代表が小泉前厚相に呼びかけ、宮下厚相を激励することになった。
申し入れを終えた菅代表は、 1.女性の社会参加が進むなか、介護を家庭内にとどめるのはすでに限界A高齢社会を迎える時、介護保険制度は極めて重要なスキームのひとつ 2.厚相在任中に、同様の制度をスタートさせたドイツを視察したが、制度自体に異論を唱える声は全くなかった 3.改善点は実施して初めて出てくるものであり、スタートさせなければ正すべき点もわからない――などを挙げ、「仕組みそのものの骨格は変えずに、とにかくスタートさせることが大事」と述べた。
また、「選挙にプラスかマイナスか党利党略で、実施を先送りするようなことがあってはならない」と自民党内の動きを厳しく批判した。
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