衆議院の行政改革特別委員会の3日の質疑では、民主党から6人の議員が登場。午前中は大畠章宏、藤村修、吉田治の3人が質問に立った。
一番手の大畠章宏議員は、まず「内容が従来と同じなら、通産省から経済産業省に名前を変える必要な全くない。文字通り看板の掛け替え」と述べ、もっと強力なビジョンを通産行政に示すよう与謝野通産相に迫った。
次に、大畠議員は情報通信分野の所管が、省庁再編後も従来どおり経済産業省と総務省(郵政)の分担が変わらないことを指摘。「世界間の競争時代に、旧来の縄張り意識を捨てておらず、行政改革としてはなはだ不十分だ」と指摘した。
工業技術院の廃止について、大畠議員は「地味だが着実な仕事をしてきた。技術立国・日本として軽んずるのは間違いだ」と述べ、「研究部門は公務員型の独立行政法人に受け継ぐ」とする与謝野通産相に対し、「一技術者としても名前が消えることは寂しい。ぜひ技術の確立に努めてほしい」と求めた。
また公正取引委員会が総務省の機関として位置付けられたことに、大畠議員は「米国では大統領直属の独立機関。今後の自由競争時代に郵政・情報通信部門と同じ省にあって、公正なチェックができるのか。重大な問題だ」と批判し、「内閣府の下におくべき」と主張した。
太田総務庁長官は「事後チェック型の総務省におくことが妥当」と説明したが、大畠議員は「これこそ理念なき改革の象徴だ」と声を張り上げた。
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