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1999/06/04
[衆院行革特別委]/産業廃棄物は「国土の不良債権」国の責任で解決を/平野博文衆議院議員
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 衆議院の行政改革特別委員会で4日、平野博文議員は、産業廃棄物処理問題と国と地方の関与のあり方について取り上げた。

 平野議員は「これからの施策も踏み込んでやるべきだが、問題は既存の処分場。地元住民の不満や不安が高まっており、国の責任で解決すべきだ」と政府の見解を求めたのに対し、宮下厚相は「放置できない問題だが、執行と法規制は別問題。執行は市町村にお願いすることもあるが、国の権限で直接やることは考えていない」と、国の役割は基本的に法整備だけとの姿勢を示した。

 平野議員は納得せず、さらに「法定受託した責任と執行責任が不明確だ。産業廃棄物で環境汚染が起こったときは責任はどうなるのか」と迫ったが、厚生省の小野生活衛生局長は「不法投棄は基本的に排出者の責任」と答弁。平野議員が「業者が倒産したらどうするのか」と迫ると、「埋立期間中に費用の積み立てをさせる制度を作った」と説明したが、平野議員は「それは実態と乖離した議論。現場を知らないんじゃないか。地元の人は泣いている」と声を張り上げた。

 平野議員は、廃棄物処理地の紛争件数が過去10年間に235件あるのにほとんど解決されていないことをあげ、「住民の苦情を受ける地方自治体は権限も財源もなく困っている。これは国土の不良債権だ」「食料・平和・環境は21世紀の国家問題。法定受託事務とか自治事務などのすみ分けの次元ではなく、国が直接執行する大きな課題だということを明確に示すべき」と強調し、質問を終えた。

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