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2005/07/21
米軍キャンプ・ハンセンの米陸軍都市型戦闘訓練について(談話)
『次の内閣』ネクスト防衛庁長官
(沖縄基地問題プロジェクトチーム座長)
前原誠司

在日米軍は、金武町のキャンプ・ハンセン内レンジ4の都市型戦闘(陸軍複合射撃)訓練施設を使った実弾射撃訓練を今月12日、開始している。地元の反発が非常に強かった同訓練が、同日、政府や県に対する開始通告もなく突如始まったことは、極めて問題であり在日米軍に対して厳重抗議する。

 しかし、さらに問題なのは、政府の対応である。実弾訓練を伴う危険性が指摘されていたにもかかわらず、政府は、同訓練施設の建設の中止を求めなかった。さらに、この懸念が高まってようやく、同キャンプ内の山あいの区域に移設する方針を日米間で合意したが、この代替施設が完成するまでの数年の間、政府は、現在の施設を暫定使用することを容認した。

 同訓練施設は住宅地と近く、地元住民はこれまで実際に別の施設で流弾事故が発生している事実を踏まえ強い不安を感じている。また、これまでの在日米軍の安全対策が事故再発防止に結び付かなかったことも不安に輪をかけている。このような現地の不安の声は、7月19日、抗議のための緊急県民集会で、強く表明されるにいたった。米兵による少女暴行事件以来見られなかった抗議集会が県民総ぐるみで開催されたことを政府は真摯かつ真剣に受け止めるべきである。

 危険な訓練が続き、日米間の深刻な問題に発展しかねない事故が発生してからでは、日米同盟そしてわが国の外交安全保障上の損害は計り知れない。民主党は、同訓練施設をめぐる政府の対応を強く非難する。


以 上
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