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1999/06/15
政府案には住民評価の道筋見えず/輿石東参議院議員
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 参議院の行革税制等特別委員会では15日、地方分権一括法案に対する総括審議が始まった。

 輿石東議員は、今回の分権法案の中で、小渕首相が唱える「富国有徳」はどのように実現したかとただし、小渕首相は「富国有徳とは、言わば住みよい地域社会づくり。今回の改正で地方との関係をタテからヨコに変えるべく努力したい」と答弁。

 続いて輿石議員は、従来の機関委任事務に伴う「包括的指揮監督権」の説明を求め、「法令に基づかずに、国が自治体に適切な手段を講じるよう指示。認可権、訓令権、監視権、認可取消し停止権がある」と政府委員が説明。続いて野田自治相が「今後はすべて法に基づき、透明・公正に行う」と強調した。

 輿石議員は、97年4月に全国紙が3300自治体に行ったアンケート結果をあげ「機関委任事務の廃止に72%が賛成した一方、廃止により住民の声が反映できる仕組みになるか、との質問にはたった6%しか肯定的に見ていない。自己決定権が生れるというわりに、住民評価の道すじが見えない」と国と地方の意識の差を指摘。今回実現しなかった税財源の地方移譲を、改めて政府に求めた。

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