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1999/06/24
首相のサミット報告に代表質問/[衆]大畠章宏議員[参]柳田稔議員
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 先進8か国首脳会議(ケルン・サミット)から24日に帰国した小渕首相が同日、衆院本会議で帰国報告を行った。これに対して民主党から大畠章宏議員が質問に立ち、議題となった主要テーマなどについてただした。

 大畠議員は、日本経済の1〜3月成長率が1.9%となったことについて「単年度のみを目標にされては困る。現実は失業率が4.8%を突破し、国民生活は深刻な事態に直面している」とクギをさし、持続的な経済成長、雇用創出の取り組みについて具体策をただした。

 続いて、小渕首相が失業率増加について「日本経済再生の痛み」と発言したと報道された件で、大畠議員は「政治家としての見識が問われる」と小渕首相の認識をただした。さらに、サミットで各国で合意した「重債務貧困国」に対する債務の帳消しについて、また重要テーマであった「コソボ支援」への日本の対応についても説明を求めた。

 これに対して小渕首相は、景気・雇用対策について「今が正念場。引き続き不退転の決意で努める。持続的成長のため、『緊急雇用対策』『産業競争力強化対策』を取りまとめた」「雇用対策は最重要課題として行う」と低姿勢な発言を繰り返した。

 重債務貧困国決済の合意については「途上国の自助努力を前提とするなど、わが国提案がほぼ認められた」と成果を強調。コソボ問題については「国連安保理の改革を再度強調した。難民支援のため、日本は1億ドルの拠出を表明した」と答弁した。

 翌25日には参院本会議でも小渕首相の帰国報告が行われ、民主党・新緑風会から柳田稔議員が質問に立った。

 柳田議員はサミットでの重要テーマ「コソボ難民支援」について、「今、国際社会は復興に力を尽くさなければならない。民主党も青年ボランティアの現地派遣など行動を開始した。政府としても、財政面も含め主導的な責任を果たすべき」と、政府が予定しているコソボ支援の中身をただした。

 また今回実現した日ロ首脳会談にふれ、柳田議員は「会談でエリツィン大統領は国境線の確定に積極的な姿勢を示したと報じられた。焦点の北方領土について、どんな合意がなされたのか」と追及した。

 これに対して小渕首相は「難民支援、周辺国支援などに計2億ドルの拠出を表明した。またわが国NGOの支援活動に対して資金提供を、有為の方には国際人道機関活動への参加支援を行う」と日本の貢献を強調した。

 続いて高村外相が「小渕総理からクラスノヤルスク合意に基づく国境確定・平和条約締結で『歴史的仕事を行おう』と呼びかけ、エリツィン大統領はこれに全面的に賛意を示した。今後とも合意の実現にむけて全力を尽くす」と答え、北方領土問題の解決にむけ、エリツィン大統領のリーダーシップに期待を見せた。

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