トップ > ニュース
ニュース
ニュース
2006/02/16
【衆院本会議】予算関連法を厳しく批判 田村・三谷両議員
記事を印刷する





「所得税法等の一部を改正する法律案」と、「平成18年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案」の趣旨説明が、衆議院本会議で16日午後行われ、民主党・無所属クラブを代表して田村謙治、三谷光男両議員が質問に立ち、厳しく批判し、出し直しを求めた。

 田村議員はまず、「所得税法等の一部を改正する法律案」に対して質問し、「小泉改革の『影』で、与党や政府の既得権益は温存し、不正による利益を得ている事件が後を絶たず、何の罪もない一般庶民に痛みを押し付ける形で格差を拡大させている」として指摘、小泉政権を否定した。

 その上で「『おかねをつかう人が払う』という意味で、所得税より公平な消費税には手をつけずに、所得税のみを増税するのは、所得が完全に把握されている給与所得者、サラリーマンを狙い撃ちにしたもの」で「ますます社会の格差を拡大させる」として財務大臣の見解を質した。谷垣財務相は「税制改革は国民的議論が必要と考える」と、抽象的答弁に逃げ込んだ。

 また、田村議員は「定率減税廃止の有無について、民主党が選挙戦中に重ねて問うたにもかかわらず、なぜ自民党は有権者に説明をしなかったのか」と指摘、小泉マニフェストには「所得税については、所得が捕捉しやすい『サラリーマン増税』を行うとの政府税調の考え方はとらない」とまで記述してあったことを取り上げ、「これこそ選挙で、自民党株を上げるための『風説の流布』そのものであった」と批判した。

 最後に、田村議員は「本法案が抜本的改革であるというのは『偽装』であり、ただちに構造計算をやり直して再提出すべき」として質問を終えた。

 「平成18年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案」に対する質問に立った三谷議員は、まず、18年度予算を「地方への補助金、地方交付税交付金のカットが中心であり、税金の無駄遣いの是正を望む国民の願いとは程遠い」とし、国債発行額30兆円枠についても「その場しのぎによって実現されたものであり、国民が望む『歳出改革』の成果ではない」と鋭く指摘した。

 さらに、小泉政権下での国民負担増が8兆円にも上ることを挙げ、にもかかわらず、財政状況が一向に改善していないことを「就任以来積み上げられた国債発行額は170兆円。『世界一の借金王』として、将来世代に大きなツケを回した責任をどう考えるか」と詰問した。これに対して谷垣財務相は「18年度予算も無駄を排除した」と答えるだけで、責任を認めようとはしなかった。

 さらに、三谷議員は党の予算の概要を説明。「国民や野党の意見を聞いて、最終的な予算を成立させるべきである」として、「国民のために予算をつくりかえていく姿勢を持つべき」と財務相に迫った。これにも谷垣財務相は「一日も早い成立を願っている」とするだけで、国民の視線に立った考えを何ら示さなかった。

 また、特別会計の無駄遣いにも三谷議員は言及し、党の要請による公益法人等における国家公務員の天下りと補助金等の交付状況の予備的調査の結果、「天下り先団体数3987団体、天下り役職員数22093人、うち天下り役員数8884人、天下り先団体への補助金等の交付額は総計で5兆5395億円」であったことを指摘した。

 三谷議員は最後に「国民が本当に願う予算を未来が見える予算をつくることができるのは民主党だ」と訴えて、質問を終えた。

記事を印刷する
▲このページのトップへ
Copyright(C)2024 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.