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2006/02/20
【衆院予算委】古本議員、ライブドア時間外取引問題で追及
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衆議院予算委員会は20日、一般的質疑を行い、民主党・無所属クラブの古本議員は、ライブドアが時間外取引でニッポン放送株を大量取得した問題について、関係大臣の認識を質した。

 古本議員は冒頭、ライブドアによる証券取引法違反事件を受けての経済・政治上の混乱の原点について、同社がニッポン放送株を時間外(立会外)取引で取得した、昨年の2月の段階に立ち返る必要があるという問題認識から質問を行うと表明した。

 古本議員は、第一に、「マネー教育」について、今後、小中学校の義務教育で実施する考えがあるか、小坂文部科学大臣に質した。小坂大臣は、教育課程に取り入れる考えはないが、総合教育の時間に社会の仕組みについて学習する際に、模擬的な取り組みを工夫することを否定するものではないと答弁した。

 「隙を突くノウハウがあれば、その人だけが儲かることに国民は怒っている」と古本議員は指摘し、東京証券取引所(東証)の立会外取引に関する電子取引ネットワークシステム(ToSTNeT)の利用に言及。本年1月16日16時に「証券取引法違反容疑でライブドアに強制捜査」という第一報が入ってから、同30分までToSTNeTは取引可能であったと指摘したが、東証の深山執行役員は「その日のToSTNeTで、ライブドア株は約定がなかった」と答弁。古本議員は、インサイダー取引を防止する観点から、地検が強制捜査に着手する際などには、株式市場への影響やToSTNeTの取引時間を考慮すべきとの見解を示した。

 古本議員は、ライブドアがToSTNeTを利用して行った、昨年2月8日付けのニッポン放送株の時間外取引に議論を移し、8時20分の取引開始から、発行済み株式総数の10数%に及ぶ大量の売りと買いが出たと指摘。その上で、当時の伊藤前金融担当大臣が同月15日、閣議後の記者会見で、ToSTNeTは東証の中に設定されているシステムなので、立会外・市場内取引にあたるとの考えを示したことについて、公開買付制度(TOB)の趣旨に照らして取引の違法性を認めるか、司法に予断を与えたと考える必要はないか、与謝野金融担当金融大臣の認識を厳しく質した。本年1月、ライブドアに強制捜査の入った日と翌日を合わせ、東証全体で時価総額14兆円が飛んでいることにも触れた古本議員は、情報を集めてから判断すべきであった伊藤(前)大臣発言の問題点を追及。しかし与謝野大臣は「伊藤(前)大臣は一般論として形式的な合法性について語った。個別案件に言及する気持ちはなく、司法判断が左右されたこともなかった」として、あくまで影響を否定した。

 古本議員はこのほか、東証と証券取引等監視委員会に、ニッポン放送株の時間外取引についてどのような調査を行ったか確認。また、市場の監視役であるべき両機関は、大量の売り買いに関して事前合意が存在するとの認識を持っていたか、それぞれに質した。与謝野大臣は「違法性を刑事責任として追及できるかは綿密な判断が必要」などと考えを述べた。古本議員は、この議論を今後も様々な場で続けると表明し、質問を終えた。

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