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2006/02/21
【衆院予算委】岡田前代表、歳出削減へ政治の意思示すべきと主張
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21日午前、衆議院予算委員会は、平成18年度予算に関する一般的質疑を実施。民主党・無所属クラブの岡田克也前代表は、財政再建と経済運営について質し、歳出削減の具体的な計画を示すことは政治の責任であると主張した。

 岡田議員はまず、実質成長率について、与謝野金融担当大臣・竹中総務大臣に質問。経済財政諮問会議に提出した資料の中で、日本経済の実質成長力を2%と試算した竹中大臣に対して、岡田議員は、昨年の前提から0.5%上げている根拠について説明責任があると指摘。また「楽観論で財政再建を議論すれば、楽な結果が出てくる。ある意味で粉飾と言われても仕方がない。裏づけのある数字で議論しなければいけない」と述べた。現実の世界で国民負担が増大することのないようにと、目標数値を財政再建の前提として使うことに釘を差した。

 続いて岡田議員は、名目成長率と名目長期金利の関係を取り上げ、金利が成長率を超えるという試算を正しいと考えるか、どのような政策が必要か、竹中大臣、与謝野大臣、福井日銀総裁の見解を質した。金融市場が自由化して、過去とは状況が変わっていることを指摘して、金利がやや上回ると見ておくのが正しい選択ではないかとの見方を示した岡田議員に対し、谷垣大臣は、堅実なところに前提をおいて財政再建の見通しをつけてゆきたいと答弁した。

 岡田議員は、名目成長率を高く見積もることは、財政再建にとって望ましいかについても質問。物価上昇率の目標値を決めて、物価がその水準に近くなるような金融政策をとることについて、福井総裁は慎重な見方を示した。岡田議員は、長い目で見たときに不安定要因を増すことも考えれば、インフレ的な政策は慎重に考えるべきと理解したと述べた。

 さらに岡田議員は、2010年代初頭にプライマリー・バランス(基礎的財政収支)の均衡を実現した後は、次の世代への責任を果たすために、債務残高の対GDP比を毎年下げることを目標にすべきであると主張。歳出削減の具体的な計画を出し、さらに法律の形で示すことによって初めて、増税の議論について国民の理解が得られるのではないかとの見解を示した。谷垣大臣も、具体的な選択肢を示して国民的議論を喚起する必要があると同意。岡田議員は、歳出削減の努力をすると説得力を持って意思を示すことが、政治の責任であると述べて質問を終えた。

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