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2006/02/24
「お騒がせした点は心からお詫びする」定例記者会見で鳩山幹事長
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鳩山由紀夫幹事長は24日、党本部で会見し、ライブドア事件に関連する送金指示メールの真贋の問題、23日に行われた耐震強度偽装事件をめぐる伊藤公介元国土庁長官の衆院政治倫理審査会などに関して所見を示した。
 
 冒頭、鳩山幹事長はトリノ五輪でフィギュアスケート女子の荒川静香選手が金メダルを獲得したことに言及し、「喜ばしいこととお祝いを申し上げたい」と述べ、今回のオリンピックで日本が獲得した初のメダルだということだけでなく、フィギュアスケートでアジア初の金メダルであることは快挙であるとの認識も示し、「心からおめでとうと申し上げたい」と発言。荒川選手はもとより4位の村主章枝選手、15位の安藤美姫選手それぞれの健闘を讃えた。また、長野オリンピックの総合プロデュースを手がけた浅利慶太氏が鳩山幹事長に「当時の若者と8年後の若者は変わった。これではオリンピックでメダルがとりにくいだろう。教育の影響がある」と語ったことを披露し、民主党として教育問題の重要さを再認識していく意向を示した。
 
 続いてライブドア事件に関連する送金指示メールの真贋問題にふれ、「国民のみなさまをお騒がせした点について心からお詫びを申し上げたい」とまず陳謝し、23日に永田寿康議員と面会したことを明らかにした。協議のなかで永田議員の考え方が二転三転したため、国民のみなさまの前で話をする状況でないと幹事長が判断し、永田議員が自分の意思をしっかりと述べられる状態になるまで休養するのが妥当として入院したと報告した。永田議員の状態が改善次第、再度会談し、様々に議論を進めていく考えも鳩山幹事長は示した。

 また、品格に欠けていたのではないかとの党全体や永田議員への批判は、甘んじて受けなければならないと覚悟していると表明。そのうえで「メールの内容の真偽、武部自民党幹事長やその周辺とライブドアの間で何らかの金銭のやり取りがあったのではないかということに関して、本来ならば国政調査権を発動して調査すべきところだが、なかなかその状況でないのは極めて残念」と語った。

 同時に「永田議員が休養している間に私どもの手でチーム力を発揮して調査を進め、この問題に対して国民のみなさまに信頼していただけるような状況をご提供申し上げたいと思っているので、数日間猶予をいただきたい」とも述べた。
 
 さらに、「永田議員がメールを利用したのは、政官業の癒着の構造を国民の皆様の前に明らかにし、政治家の不祥事をまじめに議論していきたいとの思いによるものだったことだけはご理解いただきたい」と語り、しかし、必ずしも十分に確証を得ないままのデータをもとに論議を進めたことに関しては非難を受けなければならないとも指摘。また、メールの信憑性に関して民主党として理解を示してきたことに関しては、それなりの責任を感じる必要があると考えるとした。「ただ、結論を出すまえに、事実関係を詳しく調査していく」との考えを重ねて表明した。

 耐震強度偽装事件をめぐる伊藤元国土庁長官の衆院政治倫理審査会に関しては、「長妻昭議員が慎重にコツコツとヒットを放つ質問を続けてくれた」と語ったうえで、伊藤議員の答弁については「ひとことでいえばはぐらかしだった」と指摘した。

 ヒューザー社の小嶋社長を伴って国交省を訪ねた際に伊藤議員が「民間の建築確認検査機関を指定した国にも責任がある」と語ったと住宅局長が発言しているにも係らず、伊藤議員は「問題公表前には知らなかった」と主張している矛盾点を追及されたのに対して政治倫理審査会で伊藤議員が「言ったかどうかは分からない」と明言を避けた点や、同社長の依頼を受けて産業再生機構の幹部に入札情報を明らかにするよう口利きしたとされる問題、伊藤議員のファミリー企業とヒューザー社間で取引きがあったとされる問題等を列挙して鳩山幹事長は、核心部分についてあいまいな答弁が目立った点をさらに追及していく考えを強調。「国民のみなさまの前にあいまいさをなくしていくことが民主党として問われている」として、次なるステップでは証人喚問を求めていく考えも表明した。

 また、「与党の政治家と官僚、一部の業界との甘い癒着を絶つのが本来ならば構造改革であったはずだが、小泉首相は改革、改革と言いながら着手していない」と批判し、与党政治の相変わらずの口利き政治の実態解明に力を注ぐを考えを重ねて強調した。

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