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1999/09/02
東ティモール住民投票監視団が帰国/「投票結果実現への日本の協力が不可欠」外相へさっそく要請
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東ティモールの住民投票を監視してきた民主党の国会議員団が2日帰国し、記者会見を行った。

 同議員監視団には竹村泰子参議院議員を団長に、山本譲司衆議院議員、江田五月、岡崎トミ子、笹野貞子、和田洋子の各参議院議員と8人のスタッフの計14名が参加。8月29日から31日まで東ティモールに滞在し、2グループに分かれて、国連東ティモール支援団(UNAMET)の認証を受けた国際オブザーバー(投票監視団)として計20カ所の投票所で、投票が公正に行われているかを見守った。

 また一行は、東ティモールのカトリック教会の指導者でノーベル平和賞受賞者のベロ司教や、ジェムシード・マーカー国連事務総長特使と会見、日本から派遣されている文民警察官にも事情を聴いた。

 会見で竹村団長は、「危険な状況が伝えられる中で、勇気を奮って行ってよかった。投票はいたって平静に落ち着いた状況で進んだ」と語った。

 会見に出席した議員からは口々に、投票を待ちわびていた住民たちの熱気にあふれた様子が報告された。いずれの投票所でも投票開始の2時間以上前から住民が長蛇の列を作り、投票を待っていた。和田洋子議員は、息をするのも苦しげな老女が朝4時から並んで、投票を済ませた後に孫たちに囲まれて「やった、やった」とガッツポーズを繰り返している姿に、涙が止まらなかったと、会見でも目を潤ませながら語った。しかし、ある投票所では、3日前に両親を刺殺され、家を焼かれたという夫妻が喪服姿で投票しており、一見平穏に見えても、住民の生命の危険が身近に迫っていることが伺えたという。また、竹村、岡崎、笹野各議員は、投票所近くのカトリック教会を訪問し、約50人の信徒たちと対話。住民の安全を守るための日本の協力を強く要請された。

 江田議員は今回の訪問を総括し、「現職大臣が現地入りしているEU諸国に比べて、日本の支援はお粗末すぎる。日本として投票結果が実現するよう今後も協力していくことが必要だ」と述べた。

 議員団は3日午後、高村外相と会見し、国連の枠組みの中での文民警察官や政務官の増員や、日本独自の人的・物的支援を積極的に行うよう求める「要請書」を手渡した。

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