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1999/09/15
<党代表選>大阪、神戸で街頭演説
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民主党代表選の鳩山由紀夫、菅直人、横路孝弘の3候補は休日も返上で、西へ東へと地方遊説を続けている。遊説先では、街頭演説、立会演説会の他、各自が地元施設の視察や、地元企業の経営者との懇談も行うなど、精力的な活動ぶりだ。


 「敬老の日」の15日、3候補は午前中都内でテレビ番組に生出演したあと、午後から新幹線で関西に向かい、大阪、神戸両市内で街頭演説会を行った。台風の直撃で開催が危ぶまれたものの、午後には晴れ間が見えるまでに天候が回復。じかに話を聞こうと集まった聴衆に対して自自公政権への対抗軸づくりを訴えた。

 この日の街宣は午後2時、大阪・梅田ナビオ前からスタート。大阪選出の国会議員有志がビラ配りに協力する中、地元選出の中野寛成政調会長が「民主党の度量の広さ、スケールの大きさ、未来にかける情熱を大阪の皆さんに汲み取っていただきたい」とあいさつした。

 鳩山候補は、「夢破れ、会社をクビになった方々を誰が生み出したのか。さまざまな不条理が日本を覆っている。こんな状況を作った自民党政府に、モノ言えない民主党の責任を痛感している」と述べ、バラマキ施策でなく、自立のためのIT(情報)革命を実現すると訴えた。

 続いて菅候補は、4月の知事選で横山ノック知事が再選されたことにふれ、「自分たちが作った政治家、という思いが大事だ。総理大臣を国民が選べる姿を実現させることで、政治改革は今すぐにも可能だ」と強調した。

 横路候補は、NHK朝の連続テレビ小説「すずらん」の主人公を引き合いに、「まだ働けるのに『お母さんは何もしなくていいから』と言われて、近くにアパートを借りて自立して働き始めた」と紹介。「体力に応じて週に何日か働けるような、いくつかの選択肢から自分で生き方が選べる社会をつくりたい」と訴えた。

 バスで移動した3候補は続けて、午後4時から神戸・元町の大丸百貨店前での街宣に臨んだ。バスから降り立つ3候補にマスコミ各社のカメラが殺到、通りががかった家族連れや女の子のグループなどが「何?誰だれ?」と集まり、あっという間に人だかりができた。地元選出の石井一・党副代表からまず「立候補した3人は、見た目も中身も総理候補にふさわしい」と開会のあいさつ。

 菅候補は、数年前に訪問したドイツとデンマークの福祉施設の印象を語りながら、「日本でもお年寄りが自立して生きられるようにする施策が大事」と考えを述べた。

 横路候補は「高齢者世帯の17%は年収100万円以下で、将来への不安から慎ましく暮らしている。これで経済が回っていくはずがない」と政府の福祉政策を批判。積立金の取り崩しによる年金水準の維持によって将来への安心を取り戻したいと訴えた。

 鳩山候補は「阪神大震災で暴動にならなかったのは、神戸の人のやさしさ、強さがあったから」と今も続く被災者の苦しみに思いを寄せた。また教育問題について「文部省も学習指導要領もいらない位の教育改革が必要。ブロイラー教育でなく自己の尊厳が生かされる社会を実現したい」と訴えた。

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