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1999/08/13
第145回通常国会が閉会〜国会ルールまで無視する自自公の暴走
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●委員長解任決議案を本会議に上程させず、野党の抵抗手段奪う

 第145回通常国会が13日、延長を含めた207日間の長い会期を終え閉会した。

 それに先立つ衆議院の法務委員会で、指紋押捺制度を全廃する外国人登録法(外登法)改正案と不法在留罪を新設した出入国管理及び難民認定法(入管法)改正案の審議をめぐって、自民・自由・公明3党が2法案をこの日の本会議で緊急上程するため審議を2時間に限ったため、民主党、共産党、社民党の3党は「時間不足であり、継続審議とすべき」と主張。杉浦正健法務委員長の不信任動議を提出したが否決され、その後の委員会を退席した。

 参議院先議だったこの2法案は、民主党・新緑風会の円より子議員(法務委理事)が中心になって、「協定永住許可を受けていた者で再入国許可を受けずに出国し、(一般)永住者の資格を持つに至ったときは特別永住者とみなす」という付則が付け加えられた。これは指紋押捺を拒否し、3年ごとに在留期間を更新している在日韓国人ピアニスト崔善愛(チォエ・ソン・エ)さんに対して、特別永住者の地位回復を可能にするための措置。

 しかし衆議院では、入管法について「重要な問題点を含むのでさらに検討すべき」として、野党側は継続審議を求めていた。

 この動きを受けた民主党では、2法案の緊急上程を求めた杉浦法務委員長と、全会派の一致を見ないままそれを認めた中川秀直議院運営委員長の解任決議案を、衆院議院運営委員会に提出した。

 これまでの国会運営では、院の構成に関わる「内閣不信任案」や「委員長解任決議
案」は、他の議案に優先して本会議で審議されることになっているが、自自公側はこれを議運委段階で否決し、この日の衆院本会議に上程させなかった。

 これに対し、民主党では「国会ルールの無視。野党はもう欠席する以外に抵抗する手段がなくなった」(羽田幹事長)「これでは野党の切り札である内閣不信任案でさえ、本会議上程ができなくなってしまう。与党の目に余る暴挙、議会制民主主義の破壊だ」(赤松広隆・議運委筆頭理事)と強く反発。鹿野道彦国対委員長が菅代表、羽田幹事長と協議した結果、この日の本会議をボイコットすることになり、後味の悪い国会閉幕となってしまった。

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