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1999/09/20
<党代表選> 3候補が公開討論会で政策論争
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民主党代表選挙に立候補している鳩山由紀夫、菅直人、横路孝弘の3候補は20日、東京・日比谷のプレスセンタービルで行われた日本記者クラブ主催の公開討論会に出席し、政策課題などについて約2時間にわたり意見を戦わせた。

 3候補は、まず自自公への対応について各々3分で所信を述べ、続く自由討論では、お互いに質問をぶつけ合い、視点の違いを明らかにした。また質疑応答では、参加した記者代表から「党分裂の可能性」「次期衆院選対応」「議員定数削減問題」「福祉政策」「外交・防衛政策」などについて質問を受けた。討論会の模様はテレビ中継によって全国に生放送された。

 自由討論の中で、菅候補が鳩山候補が「10数兆円の経済効果がある」と掲げるIT(情報通信)革命について、「多くの雇用を今すぐ生むとは思わない」と迫ったのに対し、鳩山候補は「3〜5年かけて達成するもの」と説明した。

 また憲法9条について、鳩山候補が「横路さんのいういくつかの原則を憲法の中で記述することがどうしていけないのか」と質したのに対し、横路候補は、「月刊誌の鳩山さんの(憲法改正)草案を読むと、あれでは(自衛隊などへの)制約が全くない。戦後に積み重ねてきた安保論議への配慮がない」と切り返した。菅候補は「必要に応じて憲法を改正するのも民主主義の強さだ。議論することは必要だが、憲法9条は戦争放棄の柱をなしている。これは人類の理想、目標だ」と述べた。

 会場から質問のあった衆院比例代表定数の50削減問題についても、意見が分かれた。鳩山候補が、「2大政党制実現のためには、(単純)小選挙区制への移行が不可欠」と賛意を示したのに対し、横路候補は「自自公にくさびを打ち込むという戦術的狙いで比例代表だけを削減すべきではない。国会議員を減らせば、ますます官僚支配政治になる」と反対の考えを示した。菅候補は、「個人的にはより小選挙区の度合いが高まっていくことは望ましいが、党としてはまだ議論が残っている」と、双方の立場に配慮を見せた。

3候補の厳しい意見の応酬に、会場からは「憲法改正などの考え方の開きをつきつめると、分裂に至らざるをえないのでは」との質問も。しかし、3候補とも「割れるという心配は全くしていない。党の方針を決める時は一定のルールで決めていく」(菅候補)、「代表選を通じて党の姿をかなり明確に見せることができ、分裂の恐れはかなり遠のいた」(鳩山候補)、「わずか150人ちょっとの政党の中で意見調整できないのなら、それだけで政権を担う資格がない。国民の皆さんはどうかご安心を」(横路候補)と述べ、堅い結束をアピールした。

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