菅直人代表代行は2日午後、長野県中野市を訪れて、篠原孝農林水産団体局長(衆議院議員)とともに集会に参加。農山村地域の再生がなければ日本の再生はないとの持論を力説し、会場を埋めた参加者の皆さんと活発な意見交換も行った。
集会の冒頭、篠原議員が菅代表代行を紹介。冗談交じりに「本当は田舎のお兄ちゃん」、「けっこう優しい」などと述べて会場の笑いを誘うとともに、代表当時から農業再生を真剣に考えてきた菅代表代行の取り組みを、会場を埋めた参加者の皆さんに分かりやすく語りかけた。
続いて菅代表代行が挨拶を行い、今国会の民主党の活動について触れ、4月の小沢一郎代表就任により、「まさに老壮青の挙党態勢が一挙に出来上がり、元気の良い反転攻勢が国会の中でも始まった」と指摘。農政改革基本法案の質疑などで、篠原議員らとともに委員会答弁に立つなど活動してきたことにも触れながら、「農山村の中で、安心して子どもを産み育てられる」ことの重要性を改めて指摘した。
菅代表代行はこの点に関して、「農山村地域がきちっと再生されなければ、日本の再生はない」との持論を改めて展開。「農山村を再生させるためには、どういう農業政策が必要かという観点」から、農政改革基本法案などの作成を進め、民主党の農林漁業再生プランを検討してきたことを紹介した。そして、民主党が本格的な農業政策を打ち出し、農山村部の意見を受け止められるようになって、都市政党から脱皮できたのも、「(農林水産団体局長である)篠原さんの力によるところが大きい」などとした。
菅代表代行は更に、篠原議員の質問に答える形で、自らが農業政策に関わるようになった思いを語ったほか、明日からの訪中に関しても、空海が中国に渡ったのが1200年ほど前だなどと指摘しながら、「単に今のことや、50年、100年単位のことを超えて、もっと深いつながりがあるのだということを、自然に共有化できるような日中関係をめざしたい」などと意気込みを語った。
会場を埋めた参加者からは、小沢代表就任後の民主党の体制、恒久平和調査局設置法案、少子化対策と子どもの教育、靖国神社とA級戦犯合祀問題などについて次々に質問が出され、菅代表代行はこれらに一つひとつ丁寧に答え、意見交換を行った。
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