衆議院本会議に先立ち、18日午後、国会内で民主党・無所属クラブの代議士会が開かれた。
小平忠正代議士会長の司会のもと、まず、中川正春議院運営委員会筆頭理事が報告に立ち、「昨日、厚生労働委員会で与党は強行採決を行ったが、本日、議員運営委員会でも強行採決が行われ、本会議を立ててしまった。与党は最近狂っている」と厳しい口調で批判。厚生労働委員会委員長の不信任案の提出等も検討していく考えを示した。また、本会議の議事内容を説明するとともに、強行採決することで医療制度改革関連法案の審議に一区切りがついたからには、与党側が医療保険制度を優先するとの独断で先送りされてきた民主党提案のがん対策基本法案を本会議で取り上げるのが筋であると指摘。にもかかわらず、それを実行せずに本会議で内閣提出の「ねんきん事業機構法案」の趣旨説明を先行させた与党の強引なやり方に怒りを顕にして重ねて苦言を呈し、「強行採決された本会議であるが、ボイコットするのではなく、出席して言うべきことは言って行く」と述べた。
続いて報告に立った荒井聰国会対策委員長代理もまた、17日の厚生労働委員会における与党の強行採決に言及し、「あのような形で強行採決し、直後の党首討論では野党の意見を聞くことには賛成だなどと(総理は)述べながら、今日も議運で強行採決するとはとんでもない」と改めて批判。本会議出席は苦渋の選択でもあるとの認識を示したうえで、「怒りを込めて参加し、しっかりと訴えていく」として、出席議員に理解を求めた。また、19日は禁足になる可能性があるとも語った。
松本剛明政策調査会長から17日の『次の内閣』閣議内容についての報告がなされたあと、平野博文総合調整局長が発言を求め、「共謀罪」を創設する組織犯罪処罰法改正案について、与党が19日の衆院法務委員会での採決を目指していることに言及。「重大な判断に基づく、大きな協力をみなさんに求めることになるかもしれない。国民のみなさまのためにやる」として、民主党の反対を押し切って与党が採決すれば、全面的な審議拒否も検討する構えを示した。
最後には、この日の本会議で登壇する郡和子議員、黄川田徹、田名部匡代議員がそれぞれ力強く決意の挨拶を行った。また、松野頼久議員から、16日に行われた父である元自民党衆院議員の松野頼三氏の葬儀・告別式で別れを惜しんだ議員・秘書・職員をはじめとする参列者に謝意が示された。
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