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2006/07/15
菅代行ら民主党の考えや沖縄政策について講演 小沢代表も挨拶
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菅直人代表代行らは15日午後、沖縄県那覇市内で講演を行い、民主党の考える沖縄政策などを中心に説明し意見交換を行ったほか、会の最後には小沢一郎代表も出席して挨拶を行い、政権交代の実現に向けた強い決意を改めて語りかけた。

 講演の中で菅代表代行は、民主党の現状についてまず言及し、4月に小沢新代表が誕生したことで「老壮青の挙党態勢がしっかりとできあがり、その後の国会運営や補欠選挙では、自公連立政権にしっかりと対峙した形で活動ができている」と指摘。小泉政権5年間の評価についても、「国民の皆さん、沖縄の皆さんにとって、何がプラスだったのか」と問いかけ、戻るべき300兆円分の利息が戻らず、国債を170兆円も積み増したことで処理が進んだ不良債権問題などを例に挙げながら、「それが果たして小泉政権の言う構造改革なのか」などと批判を加えた。

 そして菅代表代行は、構造改革の本質は「税金のムダづかいを無くすことだ」とし、そのムダづかいをどういった形で無くしたのか、小泉首相が国会の場で具体的に答えられなかったことを指摘した。同時に菅代表代行は、「経済的な格差の問題も言われている」ものの、「それ以上に心配なのは、人間と人間の関係をズタズタにした」ことだとして、小泉政権の及ぼした悪影響に言及。「刺客を送ることが、日本の政治を良くする意味を持ったのか」とし、「何でもありの政治、何でもありの社会」となり、勝ちさえすればいいという傾向を生み出してきている気がしてならないなどと、改めて強い懸念を表明した。菅代表代行は更に、小泉政権の内政面での5年間は、「日本社会のある種の崩壊現象を促進した5年間だ」などと厳しい批判を展開した。

 米軍再編と基地問題についても菅代表代行は、米軍再編が「沖縄にかけている過重な負担について、本来はチャンスとも言える事態」だとも考えたとし、米軍の戦略の変更を解説。「米軍再編に対して、わが国としてこう考えるということを、一度として国会で聞いたことがない」という政府の姿勢に苦言を呈した。そして、わが国としてどう考えてどう協力し、わが国からきちっと考え方を提示することが重要であるにも関わらず、「これでどうだ、分かりました、これでどうだ、分かりました」の繰り返しだと厳しく指摘した。

 北朝鮮のミサイル問題についても菅代表代行は触れ、こうした「暴挙」を抑えるには、米国とともに中国・韓国・ロシアの動きもきわめて重要であり、これら各国と「基礎的な連携が非常に難しい状況にある」ことについて、「小泉外交の一つの大きなツケがこういう重要な時に出てきた」との見方を示した。

 続いて、武正公一『次の内閣』ネクスト外務副大臣と大島敦ネクスト内閣府担当大臣から、それぞれ、昨年8月に沖縄で発表された民主党沖縄ビジョン改訂版について、「自立・独立」、「一国二制度」、「東アジア」、「歴史」、「自然」という5つのキーワードや、地理的・歴史的な沖縄の特性を主体的に活用することの重要性などに触れながら説明が行われ、沖縄国際大学の佐藤学教授、富川盛武教授と質疑応答を行った。

 ここで会場には小沢一郎代表が到着し、挨拶を行った。小沢代表はこの中で、「私と菅代表代行、そして鳩山幹事長の3人が揃って、同じ日に同じ地域にお邪魔するということは、未だかつて無かったことだろう」と指摘。「それだけ私どもは沖縄に、色々な意味で大きな関心を寄せているということだ」とした。

 小沢代表はこの点に関して、沖縄が「日米関係の一つのシンボルでもある」と同時に、「国内政治の上においても、いわゆる非自公の力を結集していく意味での、沖縄の存在というものは非常に大きい」ことを強調した。そして小沢代表は、来年の参議院選挙において、「何としても、自公の過半数割れ、われわれの過半数獲得を目的」に、努力を積み重ねていることに改めて言及。参院での自公過半数割れを「政権交代の大きなステップにしなくてはならない」とし、代表・代表代行・幹事長でそれぞれ役割分担をしながら、大きな目標に向かって努力を続けているとして、「私どもの政治に対する考え方姿勢をおくみとりいただきたい」などと呼びかけた。

 最後に小沢代表は、「全党の結束、仲間同志の助け合い」をもって、「力を合わせて、大きな政治の転換と日本の真の構造改革、世直しをスタートさせたい」と力強くその決意を語りかけ、会場の参加者から大きな拍手を浴びた。

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