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2001/12/06
国内テロ対策〜概要版〜
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民主党ネクストキャビネット

1.情報収集体制


1.内閣官房に危機管理情報を一元化するため、重要な危機管理情報を、各省庁から直ちに内閣情報調査室に連絡する義務を課す。情報伝達の判断責任者を関係省庁の局長と明確化し、処分の対象とする。


2.現在のテロの脅威に即応するため、危機管理の専門家を公務員として緊急採用する。


3.公安調査庁、内閣情報調査室などの人員を活用し、内閣に本格的な情報(インテリジェンス)機能を持つ新機関を創設する。


4.テロ対策等、国家的・国際的な問題について、情報収集、捜査等の実働部隊を持たせるなど、警察庁の機能の大幅強化(日本版FBI構想)についても検討する。


2.危機管理体制


情報分析および危機管理に関する権限を一元化するなど内閣危機管理監の機能を強化し、総理大臣・内閣官房直属の危機管理庁(日本版FEMA)を創設する。


3.警備・即応体制


1.警察庁の責任において、全国の警備・即応体制を強化する。自衛隊への治安出動要請の具体例の想定、さらに、治安出動の際の緊急事態法制を整備する。


2.機動隊、特に管区機動隊を効率的に配備し、重要施設警護に万全を期す。また、都道府県警察への自動小銃の配備を迅速に行う。SAT(特殊部隊)についても、国内全域に一時間以内到着できる体制を整える。


4.海上警備体制


1.SST(特殊警備部隊)を含む海上保安庁の海上警備体制を強化する。


2.海上保安庁と海上自衛隊の連携を強化する。また、治安行政を一元化するために、水産庁の漁船取締まり担当部門を海上保安庁に移管し、国土交通省所管となっている海上保安庁の治安部隊を国家公安委員会の所管への移管について検討する。


5.原子力施設へのテロ対策


1.原子力施設の警備・テロ対策を、施設内外を問わず警察庁の所管とし、すべての原子力施設を24時間警備するなど、警備体制の徹底を警察庁の責任で行う。警察庁を中心に、原子力施設に対するテロを想定したマニュアルを早急に作成する。

2.現在通達によって行われている原子力関連施設上空の飛行禁止を、航空法の飛行禁止区域の設定によって行い、その徹底を図る。


3.原子力施設専門の警察部隊「原子力警察(仮称)」の創設などについても検討を開始する。


6.ハイジャック等対策


1.航空保安に関しては国の一義的責任において行う。受託手荷物用X線検査装置などの地上検査体制、操縦室のドア強化などの機内安全確保については、予算を拡充して対応する。機内に武装警察官を乗せる航空保安官制度の導入についても検討する。


2.航空保安を一元的に扱う「航空警察(航空保安庁)」の設置を検討する。


3.国内線のハイジャック機に対する航空自衛隊の出動に関しては、自衛隊法に明文の規定がない。法整備も含め、航空自衛隊の任務のあり方について検討する。


7.出入国管理体制


1.最新鋭の偽変造旅券等鑑識機器を、全国際空港・全定期国際航路就航港へ設置するなど、出入国管理体制を整備し、不法入国防止体制を強化する。


2.入管収容施設の大幅に拡充、入国警備官を大幅増員するなど、不法滞在者の取締りを強化する。


8.核・生物・化学兵器(NBC)テロ対策


1.多省庁に関わる分野であるため、情報収集・対応は内閣を中心に行う。


2.学剤については化学兵器禁止法の実効性を検証、生物剤については生物兵器禁止法の改正により、所持の届出・許可制の導入、取り扱い責任者の明確化、保管体制の強化をはかる。


3.厚生労働省の責任において、生物テロによる疾病情報を開業医など末端の医療機関まで伝達する。天然痘のワクチン不足を補うなど、治療体制を強化する。国立感染症研究所の体制・機能を大幅に強化する。


4.警察および自衛隊のNBC対応部隊の大幅増強を行う。
 

9.在留邦人、海外旅行者、在日外国人の安全対策


在外邦人、海外旅行者の安全対策を強化する。また、在日外国人への差別などがないよう措置を講じる。


10.テロ資金、マネー・ロンダリング等対策


テロリストが関与する資金取引の金融機関からの届出、テロ資金の疑いのある銀行口座の凍結などのマネー・ロンダリング規制を強化する。

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