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2006/08/06
61回目の原爆忌 菅代表代行、平和記念式典に参列
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 世界で核兵器の拡散が懸念されるなか、61回目の原爆忌を迎えた6日朝、菅直人代表代行は広島市の平和記念公園で行われた平和記念式典(広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式)に参列。約4万5000人の参列者とともに原爆死没者への慰霊と平和への祈りをこめて黙祷を捧げた。
 
 式典は炎の中で水を求めて亡くなった原爆死没者のために市内16カ所から集めた清水を原爆慰霊碑に捧げる献水から始まり、午前8時に開式。秋葉市長と遺族代表2人が、この1年間に死亡、または死亡が確認された被爆者5350人の名簿4冊ともに氏名不詳者用名簿1冊を原爆慰霊碑下の奉安箱に奉納した。氏名不詳者用名簿の奉納は、今年から新たに始められたもので、名前さえ分からない多くの原爆死没者を追悼するため「氏名不詳者 多数」と記して納められた。原爆死没者名簿は計89冊、死没者数は計24万7787人に上る。
 
 続いて平和宣言を行った広島市の秋葉忠利市長は、「人類は今、すべての国が核兵器の奴隷となるか自由となるかの岐路に立たされている」「特に罪のない子どもたちが、核兵器の攻撃目標であり続けていいのかと問うことでもある」と語り、広島市がリーダーシップをとって、世界1403都市が加盟する「平和市長会議」と共に、都市を核攻撃の目標としないよう核保有国に求めるなど、核軍縮に向けたキャンペーンを展開していくと表明した。
 
 同時に秋葉市長は「被爆者の声は心ある世界の市民に広がったが、世界政治のリーダーたちはその声を無視し続けている」と批判。北朝鮮やイランにおける核開発、米国による小型の「使える核兵器」の開発推進、イラクやレバノンで戦闘によって多くの市民が犠牲になっている状況に危機感を示した。
 
 さらには、日本政府に対しては、被爆者や市民の代弁者として、核保有国に対して「核兵器廃絶に向けた誠実な交渉義務を果たせ」と迫る世界的運動を展開するよう要請。「そのためにも世界に誇るべき平和憲法を遵守し、さらに『黒い雨降雨地域』や海外の被爆者も含め高齢化した被爆者の実態に即した支援を充実するよう求める」と語った。
 
 一方、小泉首相は誠意のない、紋切り型の挨拶をするにとどまった。

 式典には横路孝弘衆議院副議長はじめ、近藤昭一衆議院議員(党NPO局長)、広島選出の松本大輔・三谷光男両衆議院議員も参列した。

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