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2006/06/13
小泉首相の態度が、社会の無責任な風潮加速の背景に 小沢代表
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小沢一郎代表は13日午後、党本部で定例の記者会見を開催し、日本銀行の福井総裁の村上ファンドへの投資問題、国民投票法案の問題、などについて、記者団の質問に対し所感を述べた。

 日銀の福井総裁が、村上ファンドに1000万円を投資していたとされる問題に関して小沢代表は、「私自身が事実関係を確かめているわけではない」とし、事実であるとすれば、と前置きした上で、「法律的な責任の所在は別にして、金融のまさに元締めとしての日銀総裁が、結果として司直の手にかかるようなファンドに投資をしていたということは、日銀総裁としての姿勢として、大きな問題であると思う」と指摘。最近の日本社会の風潮として、「あらゆる分野で、上から下まで、そういう自らの立場・あるべき姿というものを見失ってしまっている人が非常に多い」ことに、「危機と危うさを感じている」と述べた。

 小沢代表はこの点に関して、「小泉政治は、まさにそういう社会の風潮を助長・加速させるような結果をもたらした」とし、その意味において「トップリーダーとしての小泉首相の責任は、常日頃、政治論として申し上げている通り、大きい」と語った。小沢代表は更に言葉を重ね、モラルの低下や無責任で利己的な風潮を加速させた大きな背景に、「最高の権力者が、そういう無責任でいい加減な態度をとってきたこと」があるとし、その罪の大きさを指摘、批判した。

 福井総裁の問題にも絡んで、内閣不信任決議案の提出についての改めての質問に対しては、「まずは事実をきちんと見定め、確認しなければならない」としつつ、「政治的なアピールの効果も考えなくてはいけない」と小沢代表は指摘。対応については、「(鳩山由紀夫)幹事長に、その点は判断を任せている」と述べた。

 国民投票法案については、憲法に定められている「その手続き法だから、本来もっと早くに制定されて然るべきものだったと思う」との見解を示しつつ、「これが憲法改正と(絡めて)、短絡的に色々な形で議論されるのはあまりよろしくないと思っている」と語った。更に小沢代表は、今国会での成立が困難な見込みであることについて、「日数が足りなければ国会を延長すればいい」にも関わらず、国会延長はない見込みであり、与党は「それほど必要性があると思っていないのではないか」と指摘した。

 国会終盤になっても政府・与党の言う重要法案の多くが成立しない見通しであることに関しても、小沢代表は質問に答え、「政府・自民党は、提出している法案そのものについての、しっかりした理念と主張がないままに、無責任に提案するというところに問題がある」と厳しく指摘。きちんとした議論を経て提出するなら、「もう少し早い段階で出すだろう」と述べ、終盤になって次々と法案が出されることについて、「彼ら自身、中身についてそれほど自信を持ったものではなかったのだという証になるのではないか」と語った。

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