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2006/10/07
生きにくい社会もたらした自民政治に衆院補選でNO!を 幹事長
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 鳩山由紀夫幹事長は7日、大阪府茨木市内で会見を行った。

 告示日が10日に迫った衆議院補欠に関連して、「いろんな形で国民のみなさんとお会いしている」としたうえで、補欠選挙が行われることを多くの方々が理解し、民主党に対する期待感が示される機会が多々あると述べ、「生きにくくなっている」と、初対面にもかかわらずスーパーのなかで涙する女性と出会ったりもしたと語った。一方で、告示日が近づき、安倍新総理のポスターが増え、自民党も力を入れてきた印象を受けるとしたうえで、「民主党として勝利の手ごたえを感じられるような選挙戦にしていきたい」とコメントした。

 代表質問などに対する首相答弁や投票日直前の18日に行われる党首討論の選挙への影響をどう見るか問われたのに対しては、代表質問での答弁はあいまいに終始し、重要な問題に対して答えを避けたという印象だったと指摘。特に歴史認識について「自民党は歴史観がある」と述べながら「政治家は歴史に対して謙虚でなければならない」などという言葉を使って、首相が最終的には明言を避けていた点を問題視した。そのうえで幹事長は、政治家こそが本来は、歴史に対して誠実でなければならないし、説明責任を果たさなければ宰相としての資格を問われることになると指摘した。

 あわせて、国民にとって一番の関心事項である消費税に関しても、来年の参院選までは上げるかあげないかもさえも何ら言葉にしないことに徹しているのが首相のスタンスのようだとの見方を示した。また、訪中・訪韓を控えていることもあってか、日本の戦争責任について名言した村山談話に関しても、自民党の考え方を踏襲するといった程度の答弁に留めるなど、「ある局面まで言わない」「極めてあいまいな」首相答弁だったことを鳩山幹事長は明らかにした。

 医療、介護、障害者問題に関するやりとりでも、いわゆる弱者に負担増が強いられ、格差が拡大し、一段と厳しい状況に追い込まれる事態となった現実に対し、格差是正に向けての努力を代表質問で幹事長が促したのに対して、首相の「十分に配慮している」とする答弁からは、格差拡大の現実を前にしても何も手を打とうとしていない姿が浮かび上がってきたと指摘。小泉政権を引き継いだ形の、配慮に乏しい、そのような冷たい政治に対して、国民のみなさんがどう評価するのが、衆議院補選の意義でもあるとの見方も示した。

 18日に党首討論については、毎週の実施にむけ努力するよう小沢代表から指示が出ていることを改めて明らかにしたうえで、一度だけ行われた小沢・小泉討論でも器の違いが浮き彫りになったが、安倍首相に対しては基本的なことを議論するなかから、やはり器の違いが見えてくると思うとした。

 安倍首相の訪中・訪韓をどうみるかとの記者団からの問いには、「訪中・訪韓は大いに歓迎する」との考えを示したうえで、特にアジアの国家間では首脳会談の実施頻度を上げていってほしいと指摘。失われてしまっている信頼関係の醸成をはかるためには、特に中国・韓国の首脳とできるだけ多く会談が行われることを望みたいとの期待感を示し、訪中・訪韓に異議はないと明言した。

 そうした認識を示したうえで幹事長は、「ただし、心配しているのは靖国問題だ」とし、今後、参拝するかしないか、以前、行ったか行かないかを安倍首相があいまいなままにしている点について、「あいまいな姿勢はいつか破綻する」と指摘。破綻したときに対中国、対韓国との信頼関係は著しく損なわれることになると分析したうえで、そうならないよう、覚悟をもって臨んでほしいと首相の政治姿勢に改めて注文をつけた。

 さらに、核実験を行うと声明を出した北朝鮮に対して国連安全保障理事会が、議長声明を採択することで合意した問題については、制裁を含めた形での協力の方向で話がまとまるのか、中国に代表される制裁には踏み切らない慎重論の方で意見が固まるのか、そこに焦点があてられることになるとした。

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