衆議院補欠選挙が神奈川県第16区と大阪府第9区で告示された告示された10日午前、菅直人代表代行はじめ神奈川県連代表の浅尾慶一郎参議院議員ら民主党所属の多くの国会議員・地方議員が神奈川県伊勢原市にある大山阿夫利神社・バスロータリー前に集結。このままでは社会の不安定さが加速してしまうとの認識のもと、政治の流れを大きく変え、そうした社会を変えていくために、力を尽くしていこうと訴えた。
菅代行は政治の現状について、核実験実施に踏み切った対北朝鮮政策については超党派で取り組むべき課題であると強調。日本の安全保障問題との観点から与野党一致協力して取り組むべきとの認識を示した。
その一方で、国会審議はじめこの間の安倍政権の印象について「格差社会の是正に関しては、残念ながら安倍新総理は格差そのものの実感がない」と述べ、格差を否定した経済学者の主張をそのまま引用し「格差はない」とのピンと外れの答弁があったことを明らかにした。しかし、実際には教育格差に悩む子育て世帯や所得格差に苦しむ年金生活者が多々あることを改めて問題視した菅代行は、自分たちはもう生きていけないのではないかとの悲痛の叫びも聞こえてくると語った。
また、働き盛りの40〜50代が、命と引き換えに借金を返済するために自殺を余儀なくされる事態が跡を立たない現状を憂慮した菅代行は、「こんな社会であっていいはずはない」と強い口調で訴え、そうした日本社会のしくみを正していくため、民主党が力を尽くしていくと語った。
高木連合会長は「日本の明るい未来を築くための第一歩にしなければならない」と語り、民主党への期待感を示した。
国民新党の長谷川副幹事長もマイクを握り、「弱いものいじめの政治ではいけない、そんな日本になることを見過ごしてはいけないとの考えを示したうえで、「いま、一番たよりにしているのは民主党。民主党にしっかりがんばってほしい」とのエールが寄せられた。
最後には菅代行を中心にガンバローを三唱。格差社会是正と国民のための政治の実現に向けて、民主党が力を尽くすことで社会の流れを変え、政権交代を実現しようとの思いを込めて、力を込めた拳を晴れ渡った空に突き上げた。
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