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2006/10/11
【参院予算委】柳田議員、安倍内閣の危機感不足を暴く
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 11日午前、参院予算委員会の集中審議において、柳田稔議員(企業団体対策委員長)が質問に立ち、安倍内閣の危機感不足を暴き、反省を促した。

 柳田議員はまず、9日に北朝鮮が核実験を行ったとされる時間に、日本の安全保障の要である防衛庁長官が大阪行きの旅客機に乗っていたため連絡がつかなかったことを取り上げ、大阪行きの目的を質した。久間防衛庁長官は、10日に告示された衆院大阪9区補欠選挙に向けての応援であったことを明らかにしたが、臨時代理を立てているので執務には問題ないと答弁した。柳田議員は、核実験が行われる恐れが濃厚であったにもかかわらず補選の応援に出かけたこと、そして自民党がそれを命令したことは、危機管理に対する意識が希薄であるからだと迫った。安倍総理は、党務は幹事長が把握しており、対応自体に問題はなかったと答弁するのみであった。

 柳田議員は核実験が実際に行われたのかどうかを質し、総理は確定していないと答弁した。柳田議員による確定よりも安保理の決議の方が早く出てしまうのではないかとの指摘に対して、総理は厳しい措置を取るためにも核実験を行った確証が欲しいと述べた。

 柳田議員は、小泉内閣から安倍内閣に引き継がれた北朝鮮に対する「対話と圧力」という方針が圧力中心となっており、すでに破綻しているのではないかと述べた。総理は、今の時点では圧力をかけざるを得ないが、解決は対話の場においてであると答弁した。

 柳田議員は国連決議について、安全保障理事会がものを決めるのではなくその参加国がものを決めるのだと指摘した上で、現在議長国である日本はもっとはっきり発言すべきだとし、国連憲章7条にもとづく制裁決議に向けて努力するのかと問った。総理は、厳しい決意を示す決議をしたいが、現時点で到達点を示すことは出来ないと答弁した。柳田議員は、分からないから答えられないと言うのであれば、国民がその姿勢の是非を判断すると述べた。

 柳田議員は制裁について何を考えているのか、また速やかに処置するというのはいつまでのことかを質した。総理は、どのような措置を取るのかを述べてもその通りになるわけではなく、また手の内を明かすことになるので、現時点では答えられないと答弁した。

 柳田議員は、これ以上の措置を取れば北朝鮮が報復行動に出てきて大変な事態になる恐れがあるのでそのための準備が必要であるとし、溝手国家公安委員長に国内に潜伏する北朝鮮工作員対策を、石川海上保安庁長官に北朝鮮工作船対策を、冬柴国土交通大臣に交通機関の安全対策を、それぞれ質問した。そして柳田議員は、これらの答弁を聞くと、北朝鮮のミサイル発射から核実験へと危機のレベルが上がっているにもかかわらず、政府は従来の対応を繰り返していると述べ、安倍内閣に危機意識が乏しいを言わざるを得ないと断じて、質問を終えた。

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