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2006/10/11
【参院予算委】地方、心の荒廃などで具体策質す 広野ただし議員
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 広野ただし議員が、参議院予算委員会で11日午後質問に立ち、外交問題、地方の荒廃、心の荒廃、セーフティ・ネットの整備などの諸課題で安倍首相の考えを質した。広野議員は首相の言う美しい国を作るためにも、地方、心の荒廃を正すことは必須であるとして、具体的な施策を明らかにするよう迫ったが、首相は中傷的な答弁に終始した。このため広野議員は「具体策が見えない。役人に丸投げで作ってもらうことになるのでは」と批判した。

 広野議員は、まず北朝鮮による拉致問題を取り上げ、拉致被害者の16人以外の特定失踪者とされる人びとを拉致被害者として早く認定するよう求めた。首相は、「気持ちはある。しかし、誤った人を認定すると北朝鮮に口実を与えることになる」と消極的に答えた。

 次に広野議員は、地方の荒廃を取り上げ、山里と呼ばれる風景こそが日本の原風景であり、美しい日本であるとして、これが、自民党の農政によって、中小農家が切り捨てられることで失われると批判。首相に感想を求めた。首相は、山里風景を美しいとは思うとしたものの、規模拡大による農業助成、担い手農家育成方針については、見直しを拒否した。広野議員は「日本は環境立国を目指すべきだ」として、この面での強力な政策を求めた。

 さらに、心の荒廃を取り上げ、マハトマ・ガンジーの「7つの社会的大罪」を示し、村上ファンドに出資した福井日銀総裁に対して、どう考えるかを質した。福井総裁は「不徳のいたすところ」と答えるだけで、責任については触れなかった。

 さらに、子どもを取り巻く環境を取り上げ、いじめ、不登校、虐待などの数字を示し、「日本が心を病んでいることが子どもに及んでいる。どう思うか」と首相に質した。首相は「命の大切さ、自己抑制、社会的規範、教育再生に取り組んでいかなければならない」と抽象的に答えた。

 広野議員は、長野県真田町の学校に花を植えて、生命を大切さ、子どもたちに美しいものを感じる心を育てて、結果として学力も向上した例を挙げ、感想を求めた。首相は「成功例の活用を考えたい」と答えた。

 また、広野議員は、マータイさんの「もったいない精神」を、これこそ日本の祖先が育んだ精神であり、学校教育に取り入れるよう求めた。首相は「教育現場で取り入れることも必要」と答えた。

 最後に、セーフティ・ネットの整備を取り上げ、「政治とは生活である」との小沢代表の言葉を引き、失業が最大の生活破壊であること、失業率の地域格差を示し、対処方針を質した。柳澤厚生労働大臣は「一時より回復」と答えた。広野議員が、労働法制の規制緩和が、非正規職員の増加、ニートなどを生んだのではないかと、批判したのに対しても、柳澤大臣は「必ずしも緩和がそうした事態をもたらしたとは言えない」と開き直った。

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