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2006/10/12
【参院予算委】現場の声を聞き、自立支援法改正案の審議を 高橋議員
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 12日午前の参議院予算委員会で、民主党・新緑風会の高橋千秋議員は、障害者自立支援法や地域医療を例に挙げて、現場の声をよく聞く政治を行うよう、安倍首相や関係大臣に強く求めた。

 高橋議員は冒頭、北朝鮮が2回目の核実験を実施したという一部報道をめぐり、昨日は内閣の情報が錯綜したと指摘し、適切な情報の把握を求めた。続いて、首相が目指す日本の将来像を確認した上で、それらと逆の方向に作用する法律や政策は正すべきだと主張した。

 高橋議員はその例として、障害者自立支援法に言及。制度の見直しを求める声が強いと指摘した。柳澤厚生労働大臣は、地域差のあったインフラ整備の「均てん化」を例に、見直しに積極的な考えは示さなかった。安倍首相は「実際の現場の状況にも真摯に耳を傾けながら色々な配慮がなされている」とあくまで主張し、今後の対応については「運用上、配慮しながら、制度の意義を周知徹底させたい」と述べるのみだった。

 続いて、11日に民主党が提出した「障害者自立支援法及び児童福祉法の一部を改正する法律案」と「6つの緊急提言」について、厚労相の所感を質した。「定率1割負担の凍結」について柳澤厚労相は、所得制限や減免を入れるなど配慮がされているとして「直ちに必要になってくる状況では、まったくない」と答弁。「事業者への支援」についても、努力に応じて利用料が増大する仕組みになっているなどとして、民主党の指摘については「見解を理解しがたい」と述べた。高橋議員は「厚労相が現場のことを分かっていないのは残念だ」として、改正案の審議を求めたが、厚労相は、緊急に対応が必要という認識をまったく示さなかった。

 さらに高橋議員は、状況調査の実施を強く求めたが、厚労相は、現場が新しい制度を消化しようとしているところへ行くよりも、現場の状況を分かった上で取り組むべきなどと答弁。調査を行うべき事態に至っているとの認識がないことが明らかになった。高橋議員は「そういう姿勢は残念だ。障害者の方々にとって決して『美しい国』ではない」と指摘し、頑張りようのない人、頑張っても駄目な人を救うのが政治だとして、首相の見解を求めた。ここに至り、安倍首相はようやく「色んな声が上がっているということであれば、調査方法については、良く聞きながら、判断をしたい」とした。

 高橋議員はこのほか、産科での医師不足などの地域医療の問題、郵政民営化に伴う集配局廃止問題、税源委譲の問題を取り上げ、現場の意見を聞く政治の姿勢を強く求めた。

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