民主党『次の内閣』は24日午後、国会内で閣議を開き、北朝鮮への対応措置に関する承認案件や信託法案などについて議論した。
冒頭、鳩山由紀夫ネクスト国務大臣(幹事長)は、補選の総括について意見を募るとした上、北朝鮮の核問題に言及。政府に対し協力すべきところは大いに協力する一方、麻生外務大臣らによる核保有の議論など、看過できない発言については厳しく追及し、是々非々の態度で臨むことが肝要であると指摘した。今後の臨時国会への対応については、与党に歯止めをかけるとともに、政策や法案対応に意見を反映し、行動を大きく広げる重要性を述べた。
閣議ではまず、承認案件審査「外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮からの貨物につき輸入承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件」「特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件」について、山口壯ネクスト外務大臣、伴野豊ネクスト国土交通大臣、近藤洋介ネクスト経済産業大臣が説明。北朝鮮の核実験は許せないという態度からしっかりとした意思表示が必要であること、国連安保理決議から突出している措置であることなどの意見が出され、制裁措置についての議論が行われた。審議方法・日程の問題もあり、最終対応は松本剛明ネクスト官房長官(政調会長)に一任することを了承した。
続いて、「信託法案」「信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案」について、平岡秀夫ネクスト法務大臣)から内容説明と中間報告が行われた。論点や留意点などを確認した上、修正案の検討作業に着手することを閣議として了承した。
政調役員会報告では、「独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案」について、独立行政法人の役員の天下り規制など、党の基本方針に基づく対応をするよう審議の中で求めることを確認しつつ、法案としては了承した旨、財務金融部門から申請された民主党議員立法「日本銀行法改正案」の登録を了承した旨、報告が行われた。閣議としてもこれを了承した。
閣議ではこのほか、藤村修ネクスト文部科学大臣からは、教育基本法特別委員会の設置などについて報告が行われた。また、政府の審議会委員のあり方、問題点について意見交換した。
終了後の記者会見で、松本ネクスト官房長官は、厚生労働省が公表した障害者自立支援法の実施状況に関して、政調会長名でコメントを発表すると報告。サービス利用者の割合にあまりマイナスが出ておらず、法律が機能しているようなイメージを与える発表がされているが、党の厚生労働部門会議で厚生労働省の担当者が行なった説明とは相違していると指摘した上、「国民の皆さんをミスリードすることになる。このことは強く問題提起をしたい」と述べた。
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