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2006/06/15
【参院予算委】辻議員、改革なき負担増こそ小泉政治と厳しく総括
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参議院予算委員会で15日、小泉首相出席のもとで行われた集中審議で、民主党・新緑風会の辻泰弘議員が平野達男議員に続いて質問に立ち、小泉改革を総括するとともに、社会保険庁の不正手続き問題の原因と対応、年金制度の求められる抜本改革等を取り上げ、首相はじめ担当大臣の見解を質した。
 
 辻議員は小泉改革の総括として、改革なき負担増、格差の拡大をもたらしたのが小泉政権だったと指摘したうえで、「生活と暮らしを見据えた改革とは到底言えない」との見方を示し、国民負担増だけを強いる改革であったことに改めて言及した。
 
 また、「郵政民営化なくして小さな政府なし」などとした先の総選挙における自民党マニフェストを取り上げ、小さな政府を目指すことを掲げてきた小泉政権であったが、その方向性は極めてあいまいであり、その小さな政府構想も最近では修正する発言さえ安倍官房長官らからもれていることも指摘した。一方で、「単なる小さな政府競争には乗らない」としてきた民主党の主張を改めて示し、単なる予算削減ではなく、教育や福祉といった必要な分野には十分に予算をつけた上で、ムダを削減していくことこそが民主党が目指す効率的で人に暖かい政治のあり方だと表明した。

 そのうえで、5年間の小泉政治をリードしてきた竹中総務大臣に小さな政府に関する見解を質すと、「大きな政府には反対。効率的な政府を目指して行くべき」などと答弁。小さな政府を目指すということは増税を目指すことになるのではないかと辻議員が重ねて指摘したのに対し首相は、「簡素で効率的な政府。できるだけ全体の負担を少なくしていく。この方向をとっていかざるを得ない。簡素で効率的な政府を目指すということ」などと答弁。さらに、「民主党が大きな政府を目指すというのであれば、議論しよう」などとして、「単なる小さな政府競争には乗らない」との民主党の主張を敢えて「大きな政府を目指すもの」として論点をすりかえ、民主党への挑発だけを行う従来のはぐらかしの答弁を再三繰り返した。

 また、年金改革をめぐっては、社会保険庁の不正手続き問題の発生の背景には抜本改革に値しない体制の不備があると辻議員は指摘。どう見るか質したのに対し、首相は「必要な改革を行ってきたと思う」と強弁。しかし、社会保険庁職員は信頼に値するかとの問いに川崎厚生労働大臣は「残念ながら各県の報告を信用できないのは事実」などと述べ、村瀬長官を就任させ、小泉政権下で鳴り物入りで行われたはずの「社会保険庁の解体的出直し」はまさに有名無実であったことを象徴する答弁が示された。

 辻議員は「私共としては役所のペースで作られた法案だと思う」として官主導の政府案を批判。民主党が従来から主張している年金一元化の重要性を指摘するとともに、保険料納付率の正確な調査データ等に基づき、実効性ある年金制度の抜本改革につなげていくべきとして、小泉首相らに注文をつけた。

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