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2006/12/03
社会のもう一つのあり方を示し、政権交代実現へ 菅代行が講演
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 菅直人代表代行は3日午後、民主党山口主催の政策フォーラムで講演を行い、江戸時代の社会のあり方について改めて見直してみるべきだとの持論を展開。北朝鮮の核問題について強い懸念を示しつつ、わが国社会のもう一つのあり方を対案として示し、来年の各種選挙での勝利と政権交代実現をめざすとの決意を力強く語った。

 冒頭、平岡秀夫衆議院議員(民主党山口代表)が挨拶に立ち、安倍政権は「なかなか手強い相手」だとしつつ、「しっかり対抗軸を示せるわれわれでありたい」と述べ、山口でも民主党の勢力を更に伸ばしていく意欲を示した。

 続いて菅代表代行が講演。信じられないような事件が起きる現在の社会に関して、改めて懸念を示しつつ、小泉流の競争社会・弱肉強食・地域格差の政治でいいのかどうかと、聴衆に問いかけた。

 そして、武士道の精神を基本とし、循環型社会を実践し、地方分権社会であった江戸時代について言及。現代においても、「江戸時代の社会のあり方を参考にすることが、あっていいのではないか」とし、「明治維新は、それまでの日本のいいものを、ちょっと壊し過ぎたのではないか」などと述べて、持論の「江戸時代ルネッサンス」について語った。

 続いて菅代表代行は、安倍政権の政治姿勢に関して改めて懸念を示し、未だに遺骨収集が進まない硫黄島に、小沢一郎代表とともに訪れた経験に触れた。そして、「戦争がどんなに悲惨なものであるか」を考えなければならないと説き、硫黄島には是非若い人に行って貰いたいなどと語った。

 北朝鮮の核問題についても菅代表代行は言及し、「本当に核戦争がないままで、今後の21世紀を過ごせるのか」と懸念を示しながら、軽々にわが国の核保有問題を論じる傾向に苦言を呈した。そして、北朝鮮にはきわめて厳しく対峙するのは当然だが、唯一の被爆国としての日本の体験を大事にしなければならないと述べた。

 そして菅代表代行は、9月に再任された小沢代表を中心に、団塊前後の世代が責任を持って民主党で政権を担い、次の世代に引き継いでいくことができるかどうか、「次の参議院選挙がある意味のラストチャンスだ」と強調。政権交代の実現へ、改めて強い決意を語った。その上で、日本の社会全体を活力のある健全な社会に立て直すためには、農林漁業の再生も重要だとの認識を示した。

 最後に菅代表代行は、民主党がもう一つの日本の姿を示す形での対案を出して来年の選挙を迎えたいとして、政権交代実現に向けた強い決意を語り、会場を埋めた聴衆から大きな拍手を受けた。

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