小沢一郎代表は5日午後、奈良県奈良市を訪れ、馬淵澄夫衆議院議員(党奈良県総支部連合会会長)らと記者会見を行った。
会見の冒頭、馬淵衆院議員から、県連として中村哲治前衆院議員を次期参院選における奈良県選挙区の予定候補者として決定し、この日の常任幹事会でも承認されたことを報告。中村予定候補者について、「強いメッセージ力、訴求力」を持ち、「政権交代への強い思いを発信できる」方だと紹介した。
続いて小沢代表も、「最適任の候補者であるという県連の結論に、私どもも全面的に賛意を表し、今日の正式な決定を迎えた」と表明。「来年の参議院選挙は、まさに天下分け目の戦いであり、政権交代への大いなる一歩にしなければならない」との決意を改めて語った。中村予定候補者も、「県民の皆さんの暮らしを守る力になりたい」とし、「全身全霊をかけて戦う」などと、力強くその決意を語った。
また、いわゆる郵政造反組の復党問題について問われた小沢代表は、「自民党のことについて、論評する何ものもない」と切り捨て、「国民の生活をきちんと守っていく政治を民主党がやる、そういう政治をやらせて欲しいということを、全国各地であらゆる同志の皆さんが訴えていくということに尽きる」と断じた。そして、「復党の問題やら何やらは、国民の皆さんが判断することだ」と述べた。
野党間の選挙協力に関する記者団の問いに対しては、「今の自民党政治では国民のためにならないという考え方の人が、可能な限りお互いに協力し合うことは大事だ」と小沢代表は指摘。「野党バラバラで候補者を擁立することになれば、自民党を利するだけだ」として、野党間の協力の重要性を改めて強調した。
小沢代表は、質問に答える形で、次期参院選での1人区に関する取り組みについても言及し、29の1人区では、何としても15以上の議席を獲得したいとの意気込みをまず語った。そして、「自民党の強い基盤とされてきた郡部において、自民党の政治に対する不満、将来不安、不信感が高まってきている」と指摘。「われわれが勇気を持ってそこに飛び込んで、われわれの考え方をアピールしていけば、1人区での勝利は逆に可能性として大きくなる」との見方を示し、参院選の勝敗の分かれ目は1人区だが、そこで有利に戦いを進めることは可能だとの見方を示した。
また小沢代表はこの後、連合奈良の志賀会長をはじめ、県内各界の関係者と精力的に懇談を行い、民主党の主張への更なる理解を求めた。
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