民主党『次の内閣』ネクスト金融担当
峰崎 直樹
昨日、証券取引等監視委員会は、日興コーディアルグループが05年3月期決算において不適切な会計処理をしたとして、金融庁に5億円の課徴金納付等を命じるよう勧告した。
この問題について、民主党は今年2月に参議院財政金融委員会において、ライブドアよりも悪質ではないかと、はじめて取り上げて以来、その後も一貫して追及してきており、事態の推移を慎重に見守ってきた。
今回の行為は、そもそも東証1部上場の証券会社という、本来であれば健全な証券市場を構築するために大きな責任を持っている証券会社が起こした市場及び国民に対する背任行為である。
加えて、ライブドア事件よりも悪質な行為であり、日興コーディアルグループ経営者の刑事責任を厳しく問うべきである。同時に当事者であり、問題を発生させた日興コーディアルグループ経営陣は、自ら責任を取るべきである。
また、旧中央青山監査法人が、今回の問題において、会計処理が適正との意見を出しており、我が党が再三にわたりその会計処理の問題点を指摘しているにもかかわらず、国権の最高機関である国会において、これを一貫して問題ない旨弁明し続けてきたことを考えると、旧中央青山監査法人の責任もきわめて大きいと言わざるを得ない。
この問題の顕在化以来、今回の証券取引等監視委員会の勧告まで、1年近くの時間が経過しており、この期間の長さが証券市場及び投資家の利益を損なった面は否定できず、今回の勧告は、遅きに失したと指摘せざるをえない。
今回の勧告は、出発点に過ぎず、刑事責任を含めた日興コーディアルグループ経営陣の責任や旧中央青山監査法人の責任の追及など不十分な点について、金融庁等関係行政機関の万全の対応を求めたい。
民主党は日本版FSA法案を提出するなど、今後も、信頼される健全な市場を構築するために全力で取り組む決意である。
以 上
参考資料:【民主党による日興コーディアル問題の追及】
1.平成18年02月03日(参議院 財政金融委員会)
質問者:峰崎直樹参院議員
・国会で初めて日興コーディアルの会計問題を取り上げる
・日興コーディアルのほうが、ライブドアよりも悪質ではないか、と指摘
2.平成18年03月16日(参議院 財政金融委員会)
質問者:峰崎直樹参院議員
・会計基準に照らして、支配権がおよぶ範囲と連結の有無について質問
・インサイダー取引該当の有無を質問
・調査結果の公表スケジュールや今後の方針を質問
3.平成18年04月25日(衆議院 財務金融委員会)
質問者:三谷光男衆院議員、鷲尾英一郎衆院議員
・日興コーディアルのほうが、ライブドアよりも悪質ではないか、と再度指摘
・疑惑を指摘し、市場が歪むことを問いただす
・早急に調査結果を出すべきと金融庁に迫る
4.平成18年05月16日(参議院 財政金融委員会)
質問者:峰崎直樹参院議員
・連結から外していたSPCを06年決算から連結に含めた理由について問いただす
5.平成18年05月23日(参議院 財政金融委員会)
質問者:尾立源幸参院議員
・連結から外していたSPCを06年決算から連結に含めた理由について問いただす
6.平成18年06月1日(参議院 財政金融委員会)
質問者:峰崎直樹参院議員
・この問題について金融担当大臣の見解を問う
7.平成18年06月1日(参議院 財政金融委員会)
質問者:尾立源幸参院議員
・前回、答弁が得られなかったので、再度、連結から外していたSPCを06年決算から連結に含めた理由について問いただす
8.平成18年06月13日(参議院 財政金融委員会)
質問者:峰崎直樹参院議員
・片山参考人(みすず監査法人理事長)に対する参考人質疑を行うも、答弁内容が過去のマスコミ取材での発言と矛盾しており、議事録を調整中(未定稿扱い)
9.平成18年10月31日(参議院 財政金融委員会)
質問者:峰崎直樹参院議員
・早急に調査結果を出すべきと金融庁に迫る
以 上
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